メダカの卵が白くモヤモヤしたもので覆われ、
いつまでたっても孵化しない・・・。
そんな困った経験をお持ちの方も
少なくないと思います。
卵の表面の白いモヤモヤの正体、
それは「カビ」です。
放っておくと卵が全滅する恐れもあるので、
手遅れになる前に
きちんと対策しておきましょう。
そこで今回は、卵がカビる3つの原因と、
カビトラブルへの対策方法をご紹介します。
意外と簡単に解決できてしまうので、
ぜひ参考にしてみてくださいね!
メダカの卵がカビてしまう3つの原因とは?
メダカの卵にとっては
天敵ともいうべき「カビ」。
発生してしまう原因としては、
主に次の3つが考えられます。
- 無精卵
- 卵の付着糸
- 日照時間と水温
これらを知らずに、
卵をカビさせてしまう方は
意外と多いのだそうですよ。
では、それぞれの原因について
詳しく解説していきたいと思います。
その1.無精卵
卵がカビる原因として、まず一つは
「無精卵」であることが考えられます。
皆さんもご存知のとおり、
メダカはメスが散乱した卵に
オスが体液をかけることで受精します。
しかし、これが何らかの理由でうまくいかず、
無精卵となることも少なくありません。
抵抗力を持たない無精卵は、
放っておくとやがて
カビの餌食になるだけです。
このカビで水中が汚れると、
せっかくの有精卵までもが
台無しになる恐れがあります。
無精卵は見つけ次第
すみやかに取り除くようにしましょう。
とはいえ、飼育経験が浅い方は
どれが無精卵なのか見分けるのは
少し難しいかもしれませんね。
無精卵を判別するポイントは、
「色」と「硬さ」です。
- 卵の色が白く濁っている
- 弾力がなく、指で押すと潰れてしまう
色は早ければ産卵から1日ほどで
白っぽくなってきます。
その2.卵の付着糸
メダカの卵をよく見てみると、
1~2cmほどの糸のようなものが
数本あるのを確認できるでしょう。
これが「付着糸」です。
メダカが水草に産み付けた卵が
簡単に外れ落ちてしまわないように
水草と卵とをくっつける、
いわば接着剤のような役割をします。
本来は卵が安全に育つために必要なものですが、
人間の飼育下で孵化させようという時には
できるだけ取り除くことをおすすめします。
付着糸は粘り気があるため、
カビの原因となる水中のゴミなども
寄せ集めてしまうのです。
卵を手のひらの上にのせて、
指の腹でコロコロと転がすだけで
簡単に取れます。
なお、この時潰れてしまった卵は
無精卵だと考えて良いでしょう。
有精卵の卵膜は見た目以上に硬いため、
少し力を加えただけで
潰れることはありません。
その3.日照時間と水温
卵にあたる日光の量が不十分だったり
水温が低かったりすると、
卵の成長に良くない影響が
出てしまうことがあります。
私たち人間も、
疲労などで抵抗力が弱っている時には、
風邪などの病気にかかりやすくなりますね。
メダカの卵もこれと同じで、
元気がなく抵抗力が弱い卵は
簡単にカビにやられてしまうのです。
メダカの成長を促すためにも、
卵の保管はできるだけ
陽の当たる暖かい場所を選びましょう。
ただし、水温が高すぎる状態が続くのも
卵にとって良くありません。
もし直射日光が当たりすぎている場合は、
すだれなどを使って調整してください。
適切な温度については、
後ほど詳しくご説明したいと思います。
メダカの卵をカビさせないための対策方法は?
メダカの卵をカビさせず、
無事に孵化させるためには
どうしたら良いのでしょう。
今回ご紹介する対策方法は、次の2つです。
- 水道水で適度に水換えをする
- 塩をうまく使う
水道水と聞いて驚かれた方も
いらっしゃるかもしれませんね。
では、その理由を詳しくご説明していきましょう。
1.水道水で適度に水換えをする
皆さんもご存知のとおり、
水道水にはメダカにとって有害な
「カルキ」が含まれています。
そのため、メダカの飼育には
カルキを抜いた水を使うのが一般的ですが、
まだ卵のうちは水道水をそのまま使いましょう。
カルキの殺菌効果によって
卵がカビにくくなるのです。
中の稚魚への影響が
気になるかもしれませんが、
硬い卵膜がしっかり守ってくれるので
ご安心くださいね。
ただし、カルキは
通常1~2日ほどで抜けてしまうため、
こまめに新しい水道水に交換しましょう。
特に室内で卵を保管している場合は、
水流を作るという意味でも水換えは大切です。
また、孵化が近くなり
卵膜が柔らかくなる頃には
カルキを抜いた水に切り替えます。
2.塩をうまく使う
メダカが弱った時の治療法の一つに
「塩水浴」がありますね。
これと同じように、
卵の入った水に少量の塩を混ぜることでも
カビ防止になるそうです。
卵の容器に入れる塩水の濃度は0.5%、
1ℓに対して塩5gです。
ただ、塩を入れたからといって
水換えを怠っては意味がありませんので
注意してくださいね。
メダカの卵をカビさせない水道水の温度はどれくらいがいいの?
先ほどお話したように、
水温は卵の成長にとって
非常に大切な要素の一つです。
カビはどんな水槽の中でも普通に存在しますが、
丈夫で抵抗力のある卵には
取りつくことができません。
一方、元気がない卵は、
簡単にカビにやられてしまいます。
抵抗力が弱いため、
カビの繁殖力に敵わないのですね。
したがって、
適切な温度管理のもとで元気な卵を育て、
卵自体に抵抗力をつけてあげることも、
一つのカビ対策だと言えるのです。
卵が元気に育つために
最適な温度は24~26℃
だと言われています。
これを大きく上回ったり、
反対に下回ったりしないよう、
水道水は一度温度を測ってから
使うことをおすすめします。
特にメダカが産卵を始める4~5月頃は、
汲み立ての水道水では冷たすぎることがあるので
少し時間をおくなどして
水温を調整するようにしてみてください。
まとめ
今回はメダカの卵がカビてしまう3つの原因と、
卵をカビさせない対策方法について
ご紹介してまいりました。
メダカの卵をカビから守るポイントは、
以下の2点です。
- カビの発生しにくい環境を作ること
- カビに負けない丈夫な卵に育てること
とはいえ、難しく考えることはありません。
これまでカビに悩まされてきた方も
今日からさっそく対策に
取り組んでいただけると思います。
しっかりカビ対策をしながら、
赤ちゃんメダカが産まれる日を
楽しみに待ちましょう!