クラゲは、見た目が綺麗で、癒やし系の
生き物ですが、毒のある生き物です。
しかし、どの種類が毒が強いのか
見た目では分りませんよね。
そこで今回は、日本にいる
綺麗で危険なクラゲをご紹介します。
中には、刺されて死亡例のある種類も
いますので、ぜひ覚えておいて下さいね。
①ミズクラゲ
学名:Aurelia aurita
英名:Moon jellyfish
体長:10~15cm
生息域:北海道~沖縄
日本で一番身近なクラゲの1種です。
日本の沿岸で普通に見られる種類で、
港などで良く見かけるクラゲです。
大きさは平均的には直径10~15cmですが、
直径30cmを超える大きな個体もいます。
傘を上から見ると、4つある生殖腺が
花びらのように見えるため、
「よつめくらげ」とも呼ばれています。
遊泳力はそれほど強くなく、
海流に乗って漂いながら生活しています。
時に大量発生し、漁網に大量に入り破ったり、
発電所の取水口に詰まって発電を止めたりと、
トラブルの元になることもありるクラゲです。
毒性はそれほど強くはなく、
猛毒で有名なハブクラゲの
1/4~1/5と言われています。
そのため、刺されても自覚症状が
ほとんどありませんが、顔の周りを
刺された場合や、皮膚が弱い人が刺されると
症状が現れることもあります。
そのため、毒性が弱いといっても、
むやみに触らないようにしましょう。
②アマクサクラゲ
学名:Sanderia malayensis
英名:Malaysian jelly
体長:5~10cm
生息域:本州中部以南
主に九州地方でよく見られるクラゲです。
特に、夏場に天草地方で良く見られることから
この名前が名付けられたと言われています。
クラゲ食のクラゲで、他のクラゲを食べます。
しかし、飼育下では、同じ水槽に
アマクサクラゲを入れても食べず、
他の種だけを選んで食べるそうです。
どのようにして種類を判別しているのかは、
未だに不明ですが、非常に興味深いですね。
また、小魚や小型の甲殻類も食べてしまいます。
触手だけでなく、傘にも毒を持っています。
毒性はかなり強く、
刺された際の痛みはクラゲの中でも
特に強いと言われています。
③アンドンクラゲ
学名:Carybdea rastoni
英名:Box jellyfish
体長:3~4cm
生息域:北海道西南部~沖縄
アンドンクラゲは、直径3cm程度の
立方形の傘を持つ小型のクラゲで、
その形からアンドンクラゲと呼ばれています。
元々は熱帯地方に生息しているクラゲですが、
夏場に黒潮に乗って北海道付近まで北上します。
「お盆を過ぎたらクラゲに注意」と
言われる地域がありますが、これは
お盆を過ぎた頃にアンドンクラゲが
海水浴場に近づくためと言われています。
アンドンクラゲは毒性が強く、
刺されると非常に強い痛みがあります。
そのため、電気クラゲと呼ばれる
クラゲの中の1つにあげられます。
小さい体で、透明なため、
海の中でも気がつきにくいですので、
海水浴中など注意が必要です。
④カギノテクラゲ
学名:Gonionema vertens
英名:Hydrozoan jellyfish
体長:1~2cm
生息域:日本各地
カギノテクラゲは、日本の各地に生息し、
海藻の間に潜んでいます。
大きさ1~2cm程度と非常に小さく、
オレンジ色や茶色の短い触手を持ちます。
名前の通り、触手がカギ状に
折れ曲がっているのが特徴で、
触手にある、付着細胞を使って
海藻に張り付きます。
毒性は非常に強く、刺されると、
喘息のような咳、高熱、筋肉痛、
頭痛、痙攣、寒気など様々な症状がでます。
カギノテクラゲの毒には
神経毒が含まれ、神経毒が
全身症状を引き起こすと考えられています。
刺された場所は、蚊に刺された程度の傷でも
人によっては重傷化する恐れがあります。
ある水族館では、飼育員が刺され、
40℃近い高熱になり、完治するまでに
10日かかったという記録もあります。
⑤アカクラゲ
学名:Chrysaora pacifica
英名:Japanese sea nettle
体長:15~20cm
生息域:北海道以南
アカクラゲは傘の大きさは15~20cmですが、
触手が非常に長く、2mを超える
大型の個体もいます。
死んでしまって、
乾燥したアカクラゲの粉末を吸うと、
くしゃみが止まらなくなることから、
「ハクションクラゲ」の別名でも呼ばれます。
アカクラゲは毒性が強く、刺されると
非常に強い痛みを感じます。
刺されても、命に関わるほどではありませんが、
患部は水ぶくれやミミズ腫れになり、
痛みや痒みがしばらく続きます。
非常に長い触手のため、触手の先に
気づかず刺されてしまう事故があるので、
見かけたら近づかないのが一番です。
⑥カツオノエボシ
学名:Physalia physalis
英名:Portuguese Man O’ War
体長:5~10cm
生息域:太平洋沿岸
猛毒を持ち、
電気クラゲとして有名なクラゲです。
暖かい地域に広く生息していて、黒潮の乗り、
春から夏頃に日本沿岸に現れます。
カツオの北上とあわせて現れ、見た目が烏帽子に
似ていることから名付けられました。
他のクラゲと違い、浮き袋を持ち、
水面に浮かびながら漂います。
浮き袋は10cm程度ですが、
海面に垂れる触手は50cm以上にもなります。
この触手に触れた小魚に刺胞を刺し、
毒を注入して殺して食べます。
毒性はクラゲの中でも非常に強く、
刺されると電撃を受けたような衝撃を受けます。
刺されると、患部が腫れ上がり、
長時間痛みが伴い頭痛、吐き気、
ひどいときにはショック状態になります。
見た目がクラゲのように見えないですが、
死亡例もあるため、注意が必要です。
一見、クラゲに見えない
カツオノエボシの動画です。
この姿を見かけたら、
絶対に近づかないようにしましょう。
⑦ハブクラゲ
学名:Chironex yamaguchii
英名:Habu Jellyfish
体長:10~15cm
生息域:沖縄、奄美地方
沖縄や奄美地方など、
暖かい地域に生息するクラゲです。
傘は10~15cm程度ですが、触手は伸縮し、
伸びると1.5mを超える大型の個体もいます。
日本の海に生息するクラゲの中でも、
最も危険なクラゲの1つで、
過去には死亡例もあります。
刺されると激しい痛みを感じ、ミミズ腫れ、
最悪の場合、壊死を引き起こします。
また、重傷の場合は意識障害、呼吸困難、
心停止に至ることもあります。
沖縄の海水浴場では、ハブクラゲの侵入防止網が
設置されていますが、透明で気がつきにくいので
海に入る際は注意が必要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
クラゲの仲間は綺麗な種類が多いですが、
元々は毒のある生き物です。
中には死亡例もある種類もいますので、
海に入る際は注意が必要です。
万が一刺されてしまった際の
対処法も覚えておくと安心ですね。
こちらの記事ではかわいいクラゲを
沢山紹介しています。
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種類はこちらで紹介しています。
ぜひ合せて読んでみて下さい。