水槽のお掃除屋さんとして有名な、
ヤマトヌマエビとミナミヌマエビ。
見た目も名前も同じようなので、
飼い方や性格も同じだと思っている方も
多いかもしれません。
しかし、一見似ているようで、
生態や性格が違う両種のため、
飼い方のポイントも少しずつ違います。
今回は、ヤマトヌマエビと、
ミナミヌマエビ違いを紹介します。
見分け方や混泳についても紹介しますので、
ぜひ参考にしてみてください。
ヤマトヌマエビとミナミヌマエビの違いは色がポイント?
ヤマトヌマエビと、ミナミヌマエビを
見分ける一番のポイントは、尾びれです。
ヤマトヌマエビには青いスポットが有り、
ミナミヌマエビには青いスポットがありません。
このスポットの有無で簡単に見分けられますが、
ヤマトヌマエビも調子が悪いときは、
スポットが消えてしまうので注意しましょう。
また、ヤマトヌマエビが成長すると、
体の側面に赤茶色の斑点が出てきます。
そのため、成長したヤマトヌマエビであれば、
パッと見てすぐに分るでしょう。
ヤマトヌマエビとミナミヌマエビの違い!3つの項目で比較してみた
名前も姿も似ているヤマトヌマエビと
ミナミヌマエビですが、見た目以外には
どのような違いがあるのでしょうか?
3つの項目で比較し、ご紹介します。
1.サイズ
ヤマトヌマエビは大きくなると
6cm前後にまで成長します。
それに対しミナミヌマエビは、
大きくなっても2~3cmです。
脇役とされやすい両種ですが、
6cmもあるミナミヌマエビは、
小型魚が泳ぐ水槽では目立つ存在となります。
反対にミナミヌマエビであればそれほど
目立つことはないでしょう。
また、中型魚との混泳の場合、
ミナミヌマエビは小さすぎて
食べられてしまう恐れもあります。
2.値段
ヤマトヌマエビは1匹200~300円、
ミナミヌマエビは1匹50~100円
ほどで販売されていることが多いです。
どちらも複数匹購入することで、
お得になることが多いです。
ミナミヌマエビは水槽内での
繁殖が可能なため、ヤマトヌマエビより
安く販売されています。
また、ミナミヌマエビは繁殖を狙う方用に
ペアやトリオなどでの販売も多いです。
こちらの動画では、
両種のコケ取り能力を実験で比べています。
非常に興味深い実験なので、
ぜひ観てみてくださいね。
3.繁殖能力
ヤマトヌマエビの繁殖スタイルは、
少し特殊で、鮎のように幼生期を
海で育ち、再び川に戻ってきます。
オスとメスが交尾をし産卵をすると、
メスは孵化するまでお腹で保護します。
そして、孵化したのと同時に川の流れに乗り、
海へと下っていきます。
この時、最低限汽水域までたどり着けない幼生は
育つことが出来ないとされています。
その後、プランクトンとして海を漂い成長し、
やがて稚エビとなり着底します。
そして少しずつ川を遡上し、やがて
成体へとなります。そのため、水槽内での
繁殖は難しいとされています。
それに対してミナミヌマエビは、交尾、
産卵をし、メスが保護するまでは同じです。
ミナミヌマエビは卵の中で
稚エビになるまですごし、
孵化した段階でエビの格好をしています。
そして、海へ下ることはなく、
一生を川で過ごします。
ミナミヌマエビは水槽内でも
比較的簡単に繁殖するこができます。
ヤマトヌマエビとミナミヌマエビは同居出来る?
ヤマトヌマエビとミナミヌマエビは
できたら別々に飼育したほうが良いでしょう。
先ほど紹介したように、
ヤマトヌマエビは、ミナミヌマエビの
倍近くの大きさに成長します。
この体格差によって、時として
ミナミヌマエビが食べられてしまったり、
無理やり交尾をされて死んでしまう
可能性もあります。
しかし、中にはどうしても同居させたいと
思う方もいると思います。
そんな時は、ミナミヌマエビが
水槽内で逃げたり隠れたり
できる環境を作ってあげましょう。
広い水槽を用意したり、流木や
水草で隠れ家を作ることで、
同居が成功する可能性があります。
しかし必ず成功するわけではないので、
こまめな観察が重要になります。
両種の混泳については、
こちらの記事で詳しく紹介しています。
⇒ヤマトヌマエビとミナミヌマエビは混泳できる?共存の方法まとめ
混泳させるためのコツや
混泳することで起きるリスクなどを
紹介していますので、ぜひ読んでみてください。
ヤマトヌマエビとミナミヌマエビはメダカと混泳出来るの?
ヤマトヌマエビと、ミナミヌマエビの
どちらもメダカと混泳することはできます。
しかし、ヤマトヌマエビと混泳する場合は、
少し注意しなくてはなりません。
ヤマトヌマエビは草食性で、
基本的にはコケ類を食べます。
しかし、水槽内のコケ類が不足すると、
小魚なども襲うようになってしまいます。
そのため、ヤマトヌマエビにしっかりと
餌を与えることが大切になります。
水草を植えると、ヤマトヌマエビの餌になり、
メダカの隠れ家にもなるため
多めに水草を植えるのがおすすめです。
反対に、ミナミヌマエビとメダカの混泳は
基本的には問題ありません。
しかし、どちらも繁殖は
諦めた方が良いでしょう。
それぞれの稚魚と稚エビは、
お互いに食べてしまう恐れがあります。
水草や流木などで稚魚や稚エビの
隠れ家を作ると多少の生存率は
上がるかもしれませんが、
あくまで混泳相手と割り切り、
繁殖を狙うのであれば別々に飼育しましょう。
まとめ
以上、ヤマトヌマエビとミナミヌマエビの
違いについて解説してきました。
名前も見た目も似た両種ですが、
詳しく見ていくとそれぞれに特徴がありますね。
それぞれ同じ感覚で飼育や混泳をしてしまうと
トラブルが起きる可能性もありますので、
注意しましょう。
ヤマトヌマエビの飼育水温については
こちらの記事で詳しく解説しています。
繁殖時や混泳の時の水温についても
紹介していますので、
ぜひ合せて読んでみて下さい。