ヒラヒラとした長いヒレをなびかせて
優雅に泳ぐ姿がとても美しいベタ。
たまたま訪れたアクアリウムショップで
思わず一目惚れしてしまった、という方も
少なくないでしょう。
ベタは見た目以上に丈夫で飼いやすく、
金魚やメダカなどを飼うのと
ほぼ同じような水槽環境を準備すれば
初心者さんでも飼育を楽しめます。
・・・とはいえ、
お魚の飼育経験がまったくない方だと
水槽以外にどんなものが必要なのか、
そして水槽をどう立ち上げたら良いのか、
いまいちピンとこないですよね。
そこで今回の記事では
これからベタを飼い始める方のために、
揃えておきたい飼育用品や
水槽立ち上げの手順・注意点などについて
詳しく解説していきたいと思います!
ベタの水槽を立ち上げよう!7つの必要なものまとめ
それではさっそく、
ベタの水槽を立ち上げるためには
どんなものが必要なのか見ていきましょう。
選び方のポイントや注意点についても
それぞれ解説していますので、
購入の際の参考にしてみてくださいね。
1.水槽
出典:https://www.shopping-charm.jp
ベタは”闘魚”と呼ばれるほど気性が荒く
特にオスはかなり好戦的であることから、
1つの水槽に1匹の単独飼育が基本です。
そのため、水槽はそれほど大きなものを
用意する必要はありませんが、
初めてベタの飼育に挑戦するなら
最低でも5L以上の水量が確保できる水槽を
用意することをおすすめします。
サイズでいうとこのあたりが良いですね。
20cmキューブ水槽 | 水量約7L |
25cmキューブ水槽 | 水量約16L |
30cm規格水槽 | 水量約12L |
30cmキューブ水槽 | 水量約27L |
これ以上小さな水槽になると
水量が少ないぶん水が汚れやすいうえに
設置できるろ過フィルターも限られるため、
初心者さんには管理が難しいでしょう。
最近はお洒落なガラスボトルなどを使って
インテリア感覚でベタ飼育を楽しむ方も
多く見かけますが、
水量が少ない容器での飼育は
適切な水質管理を行うことができる
上級者向けだと考えてください。
2.フィルター
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フィルターは水槽内の汚れを取り除き
飼育水をきれいにするための器具です。
ベタの排泄物や食べ残した餌などの
目に見えるゴミを物理的に除去するだけでなく、
それらから出る有害物質をろ過することで
ベタが快適に過ごせる水質を保ちます。
フィルターはろ過の仕組みによって
いくつかの種類に分かれていますが、
小型水槽に設置できるのは主に以下の3つです。
- 外掛け式フィルター
- 投げ込み式フィルター
- スポンジフィルター
中でもベタ水槽には、
他のフィルターに比べて水流が緩やかな
「スポンジフィルター」がおすすめです。
ベタはあのヒラヒラとした長いヒレのせいで
泳ぎがあまり得意ではありません。
そのため、水流が強く当たる環境にいると
泳ぎ疲れて弱ってしまうのです。
もしスポンジフィルターでも水流が強く
ベタが泳ぎにくそうにしている場合には、
”一方コック”という部品を別途購入して
エアチューブに取り付けることで
水流を調整できるようになります。
3.ヒーター
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本来ベタは1年を通して温暖な気候の
熱帯地域に生息する魚なので、
日本の家庭の水槽で飼育するには
ヒーターが必須です。
水槽用ヒーターには様々な種類がありますが、
中でも一般的に”水温可変式”と呼ばれる
温度を自由に設定できるタイプのヒーターは、
日頃の水温管理はもちろんのこと
ベタに多い”白点病”の治療などで
温度を高くする必要がある時にも役立ちます。
配線も少なくコンパクトに設置できるので、
小型水槽での使用にも最適です。
⇒ベタはヒーターなしでも大丈夫?やけどと電気代がデメリットなの?
なお、ベタ水槽のヒーターについては
こちらの記事でも詳しく解説していますので、
ぜひ参考にしてみてください。
4.ライト
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照明は色鮮やかなベタの体色を
より美しく見せてくれるだけでなく、
毎日一定の時間にON/OFFすることで
ベタの体内時計を正常に作動させ、
ひいては健康的な体作りに役立ちます。
近年ではアクアリウム界の照明も
LEDが主流となりつつあるようです。
LED照明は従来の蛍光灯に比べて薄型で
デザイン性に優れたものが多く、
光の色や強さを変えられるなど
機能も充実しています。
販売価格は蛍光灯よりもやや高いですが、
水草を育成しないベタメインの水槽なら
安価なものでも十分でしょう。
一方、水槽内に水草を植えたい場合は
水草育成に特化した高価格帯の照明を
選ぶ必要があります。
光量の要求度は水草の種類によって異なるので、
購入の際はよく確認するようにしてくださいね。
5.水草
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水草は単に水槽の見栄えを良くするだけでなく、
次のような役割も担っています。
- ベタの隠れ家・寝床になる
- 水質の悪化を防ぐ
狭いところを好むベタにとって、
水草の茂みは絶好のリラックス空間。
水草に体を預けてのんびりくつろぐ姿は
”闘魚”であることを忘れてしまうほど
可愛らしいものです。
中にはこんな面白い寝相を
披露してくれる子もいるようですよ。
飼い主としては一瞬ヒヤッとしますが(笑)、
こんな無防備な姿を見せるのは
それだけ安心して過ごしている証拠。
ストレスの少ない環境作りは
ベタの健康や長寿のためにも大切なことです。
また、水草は残餌や排泄物から出る
有害物質を分解して養分として吸収し、
水質が悪化するのを防いでくれます。
なお、ベタと相性の良い水草の種類は
こちらの記事で詳しく解説していますので、
ぜひ参考にしてみてください。
6.砂・砂利
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ベタはシンプルなベアタンク水槽で
飼育されるケースも多いですが、
水草を育成する場合には底砂が必要です。
中でも「ソイル」には
水草の生長に必要な栄養を供給するだけでなく
水質をベタが好む弱酸性に傾けるという
嬉しい効果もあります。
ただし、ソイルの中には
逆に水質をアルカリ性に変えるものもあるので、
選ぶ際はよく確認するようにしてください。
また、ソイルに限らず底砂には
残餌や排泄物などのゴミが溜まりやすいため、
定期的に掃除を行いましょう。
「プロホース」などの掃除用ホースを使うと
水換えと底砂の掃除を同時に済ませられます。
7.アクセサリー
流木や石などのアクセサリー類を配して
自分好みのレイアウトに仕上げるのも
ベタ飼育の醍醐味の一つでしょう。
ただし、以下のようなアイテムは
使用を避けてください。
- 尖ったもの・角ばったもの
⇒ベタのヒレが引っかかる - 貝・サンゴなど
⇒水質をアルカリ性に傾ける
ベタのあのヒラヒラとした長いヒレは、
私たちが思う以上にデリケート。
わずかな刺激でも切れたり裂けたりしやすく
その傷がもとで病気になることもあるので、
先端が尖った流木や角の鋭い石など
ヒレが引っかかる恐れのあるものは
水槽内に入れないようにしましょう。
また、貝やサンゴなどに含まれるミネラル分は
水質をベタの苦手なアルカリ性に傾けます。
⇒ベタの水槽レイアウト!100均で揃うおしゃれなアイテム6選
なお、こちらの記事では
百均アイテムをうまく活用した
水槽レイアウトの実例をご紹介しています。
よろしければ参考にしてみてくださいね。
ベタの水槽を立ち上げる時の注意点は?
さて、飼育に必要なものが揃ったら、
次はベタを迎え入れるための水槽環境を
準備していきましょう。
水槽の立ち上げは以下の手順で行います。
- 水槽をセットする
- 底砂を敷く
- フィルターなど周辺機器を設置する
- カルキ抜きした水道水を入れる
- フィルターを稼働させる
- 水草や流木をレイアウトする
- 水合わせ後、ベタを導入する
上記1~6までの工程は、
必ずベタを購入する前に済ませてください。
新しく立ち上げたばかりの水槽には
生物ろ過を行うバクテリアが
定着していないため、
どんなに高性能のフィルターを
設置していたとしても
ベタを安全に飼育することはできません。
ろ過バクテリアが定着するまでにかかる期間は
水槽立ち上げから1週間~10日前後。
水の濁りが取れて透明になってきたら、
水質が安定してきた証拠です。
また、ベタを水槽に導入する際は
水温や水質の変化によるショックを防ぐために
必ず「水合わせ」の作業を行いましょう。
水合わせの一連の手順は
こちらの動画がわかりやすいですよ。
ベタに限らず熱帯魚は
水温や水質の急激な変化にとても弱く、
最悪命を落としてしまうこともあります。
少々手間のかかる作業ではありますが、
導入時の水合わせはじっくり時間をかけて
慎重に行うようにしてくださいね!
ベタの水槽の置き場所はどこがベスト?
ベタの水槽の置き場所は、
なるべく日陰を選びましょう。
直射日光は水温の急激な上昇や
コケを発生させる原因となります。
ドア付近など人の出入りが多い場所や
TVやラジオなど音を発するものの近くも
ベタのストレスになりやすいので
できれば避けておきたいところです。
また、日本は世界でも有数の地震大国。
もし地震で水槽が倒れてしまった場合、
水槽本体や中にいるベタだけでなく
部屋や家具にまで被害が及ぶ恐れもあります。
さらにマンションなどの集合住宅では、
水槽が倒れたことによる水漏れで
賠償責任が生じてしまうことも。
そんな困った事態になる前に、
水槽の地震対策についても
しっかり考えておきましょう。
水槽の地震対策
- 水平な場所に設置する
- 底に滑り止めマットを敷く
- 耐震バンドを取り付ける など
耐震グッズはホームセンターなどで
購入することができますので、
水槽に合わせて選んでみてください。
まとめ
今回の記事では、
ベタの飼育に必要なアイテムや
水槽立ち上げの手順・注意点などについて
詳しく解説してまいりました。
アクアリウムで使用するアイテムには
実に様々な種類があるので、
最初のうちはそれぞれの用途や
各メーカーごと性能の違いなど
わからないことも多いでしょう。
器材選び~水槽立ち上げは、
アクアリウム初心者さんがぶつかる
最初の難関と言っても過言ではありません。
水槽の立ち上げに向けて
一つ一つ吟味しながら選んでいくのは
なかなか大変だと思いますが、
これから家族の一員となるベタにとって
ベストな選択ができるように、
ここはじっくり時間をかけたいところです。
悩んでしまった時はぜひ
この記事を参考にしてみてくださいね!