ベタの稚魚の餌!切り替えのタイミングや回数を徹底解説

見た目以上に体が丈夫で
飼いやすい魚として知られるベタですが、
繁殖の難易度は高いと言われています。

それは、稚魚期の餌の確保が難しいから。

卵から孵化したばかりのベタの稚魚は
とても体が小さいため、
食べられる餌の種類が少ないのです。

では、美しく立派な
大人のベタへと成長させるには、
どのような餌を与えたら良いのでしょうか。

そこで今回の記事では、
稚魚期の小さなベタに最適な餌を
成長段階別に解説したいと思います。

餌の切り替え時期や量・回数、
食べない時の対処法などについても
ご紹介していますので、
ぜひ参考にしてみてくださいね!


ベタの稚魚が大きくならないのは餌が問題!?


出典:http://aquana.jp

冒頭でも触れたように、
ベタの繁殖に失敗しやすい理由は
”稚魚期の餌”にあると言われています。

孵化したばかりのベタの稚魚は
とても体が小さいため、
人工飼料などの普通の餌を
食べることができません

そのため、稚魚の口でも食べられる
特別な餌を用意してやらなければ、
やがて栄養不足で死んでしまうのです。

つまり、逆を言えば
餌をしっかり食べさせることができれば
稚魚の生存率を高められるということ。

稚魚の体の成長段階に合わせた餌を選び、
美しく立派な一人前のベタへと
成長させていきましょう。

ベタの稚魚の餌!切り替えはいつからがベスト?


出典:http://aquaforest.tokyo

稚魚期の熱帯魚に与える餌は
”ブラインシュリンプ”が
選ばれることが多いですよね。

グッピーやプラティのような
卵胎生の魚の稚魚なら
細かくした人工餌も食べられます。

しかし、ベタの稚魚の小さな口では
ブラインシュリンプや人工餌は
大きすぎて食べることができません

そこで最初のうちは
微生物のようなごく小さな餌を
与えてやる必要がありますが、

同じ餌ばかり与え続けていると
栄養に偏りが出てうまく育たないので
稚魚の体の成長に合わせて
餌の種類を切り替えていきます。

ただ、稚魚の成長する速度は
個体差や飼育環境によっても異なるため、

餌を切り替えるタイミングについては
”産まれてから○日後”といったように
明確に決まっているわけではないんですね。

ここは飼い主さんの判断になりますが、
稚魚の飼育に慣れていない方にとっては
難しいところだと思いますので、

次項でご紹介する稚魚に適した餌の種類と
それぞれの切り替え時期の目安を
ぜひ参考にしてみてください。


ベタの稚魚の餌!3つの種類と切り替え時期を紹介


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稚魚期のベタの餌は成長段階に応じて
主に以下の3種類が用いられます。

  1. インフゾリア
  2. ブラインシュリンプ
  3. 人工餌

では、それぞれの餌の特徴や与え方、
切り替え時期の目安を見ていきましょう。

1.インフゾリア

卵から孵化したばかりの稚魚は
お腹の”ヨークサック”と呼ばれる袋から
栄養分を吸収しているため、
餌を与える必要はありません。

この袋は孵化後2~3日にはなくなり、
それと同時に稚魚たちは
自力で泳ぐことができるようになります。

給餌を開始するのはこのタイミング。

最初の餌としては一般的に
”インフゾリア”が用いられます。

インフゾリアとは
水中にいるゾウリムシなどの
動物性プランクトンの総称で、
皆さんの水槽内にも生息しています。

ただ、それだけでは稚魚の餌として
十分な量を確保するのは難しいので、
増やしてやらなくてはなりません。

インフゾリアの増やし方
  1. インフゾリアの卵を購入し、
    別容器に用意した飼育水の中に入れる。
  2. 少量のキャベツを手で揉み、
    水の中に入れる。
  3. 2~3日して水面付近に白い濁りが出る。
    これをスポイトなどで吸い取って、
    稚魚に与える。

インフゾリアは増やすこと自体は
それほど難しくはないのですが、
増える過程で腐敗臭を放つことがあります。

臭いが気になるという方は
生体が販売されていますので、
そちらを与えてみると良いでしょう。

また、卵の入手が難しい場合は
次項でご紹介する「PSB」で代用できます。


2.ブラインシュリンプ

孵化してから5~6日経つと
稚魚の体も少し大きくなるので、
餌を”ブラインシュリンプ”に
切り替えてみましょう。

ブラインシュリンプとは
世界中の塩水湖に生息している
小型甲殻類の一種で、

高栄養で消化吸収にも優れていることから
熱帯魚の稚魚の初期試料として
広く用いられています。

ブラインシュリンプは通常
休眠卵を乾燥させた状態で販売されており、
それを孵化させたものを稚魚に与えます。

ブラインシュリンプの孵化方法
  1. ペットボトルなどの容器に塩水を入れ
    水温を25℃前後に調整する。
  2. 卵を入れて24時間ほど置いておく。
  3. 孵化したブラインシュリンプを
    スポイトで吸い取り稚魚に与える。

ブラインシュリンプはなるべく
孵化した直後の新鮮な状態のものを
与えるようにしましょう。

時間差で孵化させられるように
複数の容器を用意しておくと良いですね。

また、食べ残しは水質悪化の原因になるので
スポイトなどでこまめに取り除いてください。

3.人工餌

孵化してからおよそ1ヶ月後、
稚魚の体長が1cmほどに成長したら
人工飼料を与えられるようになります。

ここまでくれば、
飼い主さんの手間もグッと減りますね。

もし稚魚に与えてみて
食べにくそうにしているようなら、
すり鉢などで細かく潰してあげてください。

与えてもまったく食べない場合は
まだ人工餌を食べ物だと
認識できていないのかもしれません。

その場合はいきなり切り替えるのではなく
ブラインシュリンプと同時に与えて
少しずつ慣らしていきましょう。


ベタの稚魚の餌はPSBでも大丈夫?いつから入れたら良いの?


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ベタの稚魚に最初に与える餌は
”インフゾリア”が一般的ですが、

自宅で増やすのが難しかったり
市販の卵を入手できない場合は
「PSB(水質調整剤)」で代用できます。


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PSBとは「紅色無硫黄細菌」
(purple non sulfur bacteria)の略で、
動物性プランクトンを増殖するための
光合成細菌です。

生体の排泄物や餌の食べ残しから発生する
アンモニアや亜硝酸などの有害物質を
分解するはたらきがあることから、

本来は飼育水の水質を安定させることを
目的として用いられるものですが、

液体中には必須アミノ酸や核酸、
ビタミンなどの栄養分も豊富に含まれており、
稚魚の育成にも効果的だと言われています。

使い方もとても簡単で、
稚魚が産まれたら
水槽に数滴ずつ添加するだけ。

(※各製品の規定量をご確認ください。)

これで稚魚の最初の餌となる
動物性プランクトンが増殖します。

ブラインシュリンプに切り替える際も、
きちんと食べられるか心配な場合は
しばらく添加を続けてみると良いでしょう。

ただ、PSBもインフゾリアと同じように
独特のきつい臭いがするので、
使用の際は手や衣類に液が付着しないように
気を付けてくださいね。


ベタの稚魚の餌!回数はどのくらいの頻度?


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稚魚期のベタは大きくなるために
たくさんの栄養分を摂取する必要があります。

しかし、卵から孵化した直後は
まだ内臓が十分に発達しておらず
一度にたくさんの量を食べられないので、

できれば1日分の餌を複数回に分けて
こまめに与えてあげましょう。

食べ残しが出ると飼育水が汚れるので、
1回に与えるのは1~2分で食べきれる量
目安にしてください。

最初は加減が難しいかもしれませんが、
稚魚が餌を食べる様子を観察していれば
次第にわかってくるはずですよ。

ベタの稚魚が餌を食べない!対処法はある?


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ベタの稚魚が餌を食べないという時には、
以下の2つが原因であることが多いです。

  • 飼育水の温度が低すぎる
  • 餌が大きすぎる

ベタは変温動物ですので、
水温が低くなると体の活性が低下
餌を食べられなくなってしまいます。

稚魚の育成に適した水温は27~28℃。

真冬や寒暖差の激しい時期には
ヒーターを使って調整しましょう。

また、一度口に含んだものを
吐き出してしまうという時は、
餌が大きすぎるのかもしれません。

与える餌の種類を変えるか、
人工餌の場合は細かく潰して
与えてみましょう。

⇒ベタが餌を食べない&吐き出す!おすすめの量やあげ方は?

なお、ベタが餌を食べない理由や
正しい餌の与え方については
こちらの記事も参考にしてみてくださいね。


ベタを繁殖させたい!おすすめの餌は?


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繁殖というと、
”いかに稚魚をうまく育てるか”を
メインに考えがちですが、

繁殖の成功率を上げるためには
親魚となるオスメスの栄養状態にも
気を配ることが大切です。

特に体格が良く健康的なメスから
産まれた卵は通常よりも大きめで、
孵化した稚魚もそのぶん体が大きくなります。

最初からある程度体が大きいと
餌もしっかり口に入るので、
育成の初期段階では
かなり有利だと言えるでしょう。

繁殖に適した体を作るには、
”飽和給餌”といって満腹になるまで
たっぷり餌を与えるのがポイントです。

ただしベタは一度にたくさんの量を
食べることはできませんので、

稚魚を育てるのと同じように
1日分の量を複数回に分けて
こまめに与えるようにします。

餌の種類は市販の人工餌のほか
イトミミズや赤虫なども好んで食べるので、
バランスよく与えてみてください。

ベタの稚魚が食べられる!?隔離の方法は?


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ベタのオスは闘争本能が強く
気性が荒いと言われていますが、

産まれてきた自分の子ども(稚魚)が
ある程度育つまで面倒をみるという
愛情深さも持ち合わせています。

実際の子育ての様子はこちら。

巣から離れた稚魚を元に戻そうと
口にくわえてせっせと運んでいる姿は、
まさに”イクメン”そのものですよね。

しかし、この時期にオス親の食欲を
刺激するようなことをすると、
稚魚を食べてしまうことがあります。

そのため、子育て中のオスには
餌を与えないようにしてください。

また、稚魚のお腹についている
ヨークサックがなくなり
自力で泳げるようになったら、
そこでオスの役目は終了です。

そのまま一緒の水槽に入れておくと
オスが稚魚を餌として認識して
捕食する恐れがありますので、
早めにオスを別の水槽に移しましょう。


ベタの餌!旅行に行く間はどうしたらいい?


出典:http://aquaforest.tokyo

ベタの飼育中に出張や旅行などで
数日家を空けなくてはならないことも
時にはあるでしょう。

では、留守の間の餌やりは
どうしたら良いのでしょうか。

ベタは成魚であれば
1週間くらい餌を与えなくても
死ぬようなことはほぼありません。

しかし成長途中の稚魚の場合は、
1~2日餌を与えないだけでも
栄養不足で死んでしまう個体が
出てくる可能性があります。

なので、できれば身近な人に
留守中の餌やりを
お願いしておきたいところですが、

どうしても難しい場合は
各メーカーが販売する”自動給餌器”を
利用するというのも一つの手です。


出典:https://www.amazon.co.jp

自動給餌器を水槽に設置して
日付と時間を設定しておくと、
自動的に給餌を行ってくれますよ。

ただし、やはり機械ということで
故障などの思わぬトラブルが
発生する恐れもあります。

また、人間が給餌する時のように
まんべんなく餌を撒くわけではないので、
餌にありつけずに弱ってしまう個体も
出てくるかもしれません。

とても便利なアイテムではありますが、
使用する場合はリスクが伴うことを
しっかり理解しておきましょう。

⇒ベタの餌!旅行で1週間あげないのは危険なの?

なお、留守中の餌やりについては
こちらの記事でも解説していますので
よろしければ参考にしてみてください。


まとめ


出典:http://aquana.jp

今回の記事では、
ベタの稚魚の成長段階ごとの餌の種類や
食べない時の対処法などについて
解説してまいりました。

産まれてきたすべての稚魚を
大人になるまで育てることは
ほぼ不可能だと言われるベタですが、

餌をしっかり与えて成長を促すことで
生存率を高められます。

最初のうちは人工飼料を食べられないので
飼い主さんが手間をかけてやる
必要がありますが、

稚魚もそれに応えるようにして
元気に育ってくれることでしょう。

⇒ベタの稚魚の育て方!生存率を上げる方法と成長のコツ

なお、稚魚の生存率を上げる飼育のコツや
稚魚期に適した水槽環境の整え方は
こちらの記事でも詳しく解説していますので
ぜひ参考にしてみてください。

美しく立派なベタが育つと良いですね!


5.ベタ



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