ベタの稚魚の育て方!生存率を上げる方法と成長のコツ

ベタの飼育に慣れてくると、
次は繁殖にも挑戦してみたいと
思うものですよね。

しかしベタの稚魚は育成が難しく、
生存率は良くても50%前後。

すべての稚魚を大人になるまで育てるのは
ほぼ不可能だと言われており、
慣れていない方は大量死させてしまうことも
珍しくありません。

では、1匹でも多くの稚魚を守り
美しく立派な大人のベタへと成長させるには
どうしたら良いのでしょうか。

そこで今回の記事では、
ベタの稚魚の生存率を高める飼育のコツや
稚魚に適した水槽環境の整え方について
解説していきたいと思います。

これからベタの繁殖に挑戦する方や
稚魚をうまく育てられないという方は、
ぜひ参考にしてみてくださいね!

ベタの稚魚が大量死!全滅の理由って?


出典:http://aquana.jp

実はベタは交配~産卵よりも
孵化した稚魚を育てるほうが難しい魚で、
初心者さんは産まれてきた稚魚を
全滅させてしまうことも珍しくありません。

ベタの稚魚の主な死因は以下の2つ。

  • 餌を食べられず餓死してしまう
  • 子育て中のオスに食べられる

生後間もないベタの稚魚は
体がとても小さいため、
市販の稚魚用の人工飼料を
食べることができません

そのため、稚魚の口に入る大きさの
餌を与えられなければ、
栄養不足で死んでしまいます。

また、ベタには
”オスが卵や稚魚の世話をする”という
珍しい特徴があるのですが、

この子育て中のオスが
稚魚を食べてしまうことがあります。

「稚魚の数が減っている気がするけど
死骸が見つからない・・・」という時は、
オスのお腹に入ってしまった可能性が
高いでしょう。

ベタの稚魚を育成!生存率を上げるコツ


出典:http://aquaforest.tokyo

ベタの稚魚の生存率を上げるには、
主な死因である”餓死”と
”オス親に食べられる”のを防ぐこと。

では、具体的にどう対策したら良いのか、
それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.オス親に食べられるのを防ぐ

ベタはオス親が子育てをする習性があるので
卵や稚魚はしばらくオスと同じ水槽に
入れておきます。

オス親が稚魚の世話をする
実際の様子はこちら。

巣から落ちた稚魚を口にくわえて
せっせと運んでいる姿は、
まさに”イクメン”そのものですね。

しかし、この時期にオス親の食欲を
刺激するようなことをすると、
自分が懸命に世話をしてきた稚魚を
食べてしまうことがあります。

そのため、子育て中のオス親には
基本的に餌を与えないように
してください。

ベタの成魚は1週間くらいであれば
絶食しても生きていられますので、
心配はいりません。

2.稚魚が食べられる餌を用意する

孵化してから2~3日経つと、
稚魚は自分の力で泳ぎ始めます。

給餌を開始するのはこのタイミング。

ただ、稚魚の口はとても小さいため
確実に食べられる大きさの餌を
与えなければいけません。

ベタの稚魚の最初の餌として
一般的なのは”インフゾリア”です。

インフゾリアとは水中にいる
ゾウリムシなどの微生物の総称で、
キットを入手すれば
自分で培養することもできます。

ただ、管理が少々難しいため、
最初は生体を購入すると良いでしょう。

孵化後5~6日が経過すると
稚魚の体も少し大きくなるので、
”ブラインシュリンプ”の幼生
食べられるようになりますよ。

ブラインシュリンプは通常
乾燥卵の状態で販売されており、
塩水に浸けて24時間ほど置いて
孵化させたものを与えます。

⇒ベタの稚魚の餌!おすすめの種類を成長段階別に紹介

稚魚期の餌については
こちらの記事でも解説していますので、
ぜひ併せてご覧ください。

ベタの稚魚を成長させたい!飼育の注意点は?


出典:http://aquana.jp

また、ベタの稚魚を成長させるには
稚魚飼育に適した水槽環境を
整えることも大切です。

ここからは、
稚魚水槽の水温・水質の管理方法や
病気の予防策について見ていきましょう。

1.水温の管理

稚魚期のベタは大きくなるために
たくさんの栄養を摂取する
必要がありますが、

水温が低いと体の活性が低下し
餌を食べられなくなってしまうので、
温度管理はしっかり行ってください。

ベタの稚魚の成長に適した水温は
27~28℃前後とされています。

気温が低下する真冬や
寒暖差の大きい時期などは
ヒーターを使って調整しましょう。

常に水温を把握できるように
水温計を用意しておくと良いですね。

2.水質の管理

稚魚期のベタは水質の変化に弱いため、
頻繁に水換えを行うのは良くありません。

とはいえ、まったく何もしなければ
飼育水は汚れていく一方。

水質悪化は「水カビ病」などの
病気を発生させる
恐れがあるので、

スポイトなどを使って
餌の残骸や排泄物をこまめに掃除して
水をきれいに保ちましょう。

どうしても汚れが気になるという時は
全体の1/5程度の換水を行ってください。

⇒ベタの水換えの頻度は?カルキ抜きや塩浴の方法も

なお、ベタ水槽の水換えの方法は
こちらの記事で詳しくご紹介していますので
ぜひ参考にしてみてください。

3.病気予防

また、飼育環境によっては
稚魚が病気になってしまうこともあります。

以下にベタがかかりやすい病気の症状と
発症原因をまとめてみました。

白点病 体表に白い斑点ができ、
体を痒がるような仕草を見せる。
低水温下で発症しやすい。
コショウ病
(ベルベット病)
白点病より細かく黄色がかった
斑点が体のあちこちに発生する。
低水温下で発症しやすい。
尾腐れ病 初期症状はヒレの先や縁が白く濁り
進行するとヒレがボロボロになる。
水質が悪化すると発症しやすい。
松かさ病 体表が赤く充血したり
鱗が逆立つなどの症状が見られる。
水質が悪化すると発症しやすい。
水カビ病 外傷に水カビが着生することで発症。
発症個体には綿状の白い塊が付着する。
低水温下でも発症しやすい。

上の表からもわかるように、
ベタの病気は低温や水質悪化が
引き金となることが多いですので、
水温・水質の管理を徹底しましょう。

また、病気に負けない丈夫な体を作るには
餌をしっかりと食べさせること。

餌がきちんと口に入っているか、
水槽内のすべての稚魚に
まんべんなく餌が行きわたっているかを
日々チェックしてあげてくださいね。

まとめ


出典:http://aquaforest.tokyo

今回の記事では、
ベタの稚魚の生存率を高める飼育のコツや
稚魚に適した水槽環境の整え方について
解説してまいりました。

孵化したばかりの稚魚はとても小さいので
口に入るサイズの餌を用意して
成長に必要な栄養分を
しっかり摂取させることが重要です。

また、ベタは基本的に丈夫な魚ですが、
稚魚期はとてもデリケート。

水温や水質の管理を怠ると
病気にかかってしまう恐れがあるので、
管理はきちんと行いましょう。

どの子も元気に大きく育つと良いですね!


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