メダカたちにとって「水」は、
私たち人間にとっての「空気」と同じ。
メダカの暮らす水槽内の水は、
常にキレイな状態に保っておきたいものです。
そのためには、
定期的な水換えはもちろん
水槽内の掃除も欠かせません。
とはいえ、
水槽の中には水だけでなく
底砂や水草なんかもあったりして、
「どこからどうやって
手を付けたらいいの・・・?」と
悩んでいる飼育初心者さんも
多くいらっしゃることでしょう。
そこで今回の記事では、
初心者さんも簡単にできる水槽の掃除方法を
各パーツや状態ごとに詳しく解説いたします。
正しい掃除のやり方を知って、
メダカたちに快適空間を作ってあげましょう!
メダカの水槽の掃除方法をパーツや状態ごとにご紹介!
手入れが行き届いたピカピカの水槽は
見ていても気持ちが良いですよね。
しかし、常にキレイな状態を保つのは
意外と難しいもの。
掃除のやり方が適切でないと、
いくらこまめに掃除を行っても
すぐに汚れが目立ってきます。
水質の安定しない状態は、
メダカにとっても良くありません。
そこで初心者さんには、
ぜひとも今のうちに正しい掃除方法を
身につけておいていただきたいと思います。
各パーツや状態ごとに解説していきますので
ぜひ一緒にやってみてくださいね!
⒈水換えの方法
メダカ飼育を行ううえで、
水換えは必要不可欠な作業です。
これは初心者さんもご存知ですよね。
しかし「水を換える」といっても、
ただ水を抜いて新しい水を足せば
良いというわけではありません。
間違った方法での水換えは
メダカの健康を損なう恐れもあるので、
この機会に正しいやり方を覚えましょう!
- 新しい水を準備しておく
- 水槽の1/3ほど水を抜く
- 水槽内のゴミを取り除く
- 新しい水を入れる
水換え作業を行う前に、
まず新しい水を作っておきましょう。
バケツなどに水道水を汲んで一日以上置くか
市販の中和剤を使ってカルキを抜き、
水槽の水と同じになるように
水温を調整して準備完了です。
続いて、水換え用のポンプを使って
水槽の水を1/3ほど抜きます。
この時、水槽内の水を全部抜いてしまうと
新しい水を入れた時に急な水質の変化で
メダカがショック死する恐れがあるので
気を付けてくださいね!
水量が少ない状態のうちに、
底面に溜まったゴミ取りや壁面の掃除も
同時にやってしまいましょう。
きれいになったら、
あとは作っておいた水を足せば
水換え作業は完了です。
⒉底砂の掃除方法
底砂には餌の食べ残しや糞などが
溜まってしまいがち。
しかし、底層部に沈んだ細かなゴミは
水換えだけでは取り除くことができません。
かといって放っておくと
どんどん水質が悪化してしまうので、
掃除用のホースを使って
定期的にゴミを吸い出してあげましょう。
こちらはアクアリウムのベテランも愛用する
株式会社水作の「プロホース エクストラ」。
底砂掃除と水換えが同時にできるので、
初心者さんやズボラさんにもおすすめです。
このほか、灯油用のホースを
ご自身でカスタマイズしたものを
利用している人も多いようですよ。
⒊赤玉土の掃除方法
園芸用でお馴染みの「赤玉土」を
水槽の底床として使用すると、
バクテリアのもつ浄化作用で
水をきれいに保つことができます。
頻繁に水換えを行う必要がなく、
たまに蒸発して減った分の水を
足してあげるだけで良いので、
ズボラさんにはうってつけの底床でしょう。
とはいえ、
あまりにも水の濁りがひどい場合には
やはり掃除を行う必要があります。
- カルキ抜きした水を用意しておく
- 水槽内の水(少量でOK)と
メダカを別容器に移す - 水槽内に残った汚い水を捨てる
- 赤玉土を水洗いする
- カルキ抜きした水を水槽に足し、
赤玉土とメダカを戻して完了
赤玉土は潰れやすいので、
あまりゴシゴシやりすぎないように
気を付けてくださいね。
⒋フィルターの掃除方法
水質維持のためには
水槽内の掃除が欠かせません。
しかし、ろ過フィルターの
洗いすぎだけは要注意!
フィルターのろ材を洗いすぎると
水をきれいにする働きをする
バクテリアまで流されてしまうため、
かえって水質が悪化しやすくなります。
とはいえ、放ったままにしていると
フィルター自体のろ過機能が
低下してしまいますので、
やはり定期的な掃除は必要です。
- 水が濁ってきた
- 水の排出量が減ってきた
- ホース部分が汚れてきた
飼育環境によっても異なりますが、
上記のタイミングを目安にすれば
大体3~6ヶ月に1回くらいの頻度で
掃除するのが適当でしょう。
また、掃除の際には
バクテリアの減少を最小限に抑えるために
水道水ではなく水槽の水を使用します。
水槽内の水をバケツなどに汲み取り、
中のろ材を軽く揉み洗いして
フィルターに戻しましょう。
もちろん洗剤の使用は厳禁ですよ!
ホース内部の汚れ落としには、
画像のようなホース用ブラシが便利です。
出典:https://www.shopping-charm.jp/
掃除が終わったら、
減った分の水を水槽に戻すことも忘れずに。
カルキ抜きと温度調整を済ませた水を
前もって用意しておくと良いですね。
⒌コケの掃除方法
水槽のガラス面にコケが生えると
メダカの様子が観察しにくくなりますし、
何より見栄えが良くありませんよね。
コケは時間が経つほど厄介なことになるので、
早いうちに取り除きましょう。
コケの種類
- 珪藻類(茶ゴケ)
⇒やわらかい茶色のコケ - アオミドロ
⇒緑色の細い糸のようなコケ - 斑点状藻
⇒ガラス面に円状に発生する緑色のコケ
おそらく、飼育初心者さんが
最初に目にすることになるのは
「茶ゴケ」だと思います。
すでにこちらの画像のような状態に
なってしまっている方も
いらっしゃるのでは・・・?
茶ゴケは立ち上げたばかりの水槽のように
水質が不安定な環境で発生しやすいコケです。
指で軽くこするだけで簡単に取れますが、
コケ用のスポンジやクロス、
スクレーパーなどを使うと
よりきれいに取り除くことができるでしょう。
ただし、取り除いた茶ゴケは
どうしても水中に散らばってしまいますので、
除去後は水換えを行うようにしてくださいね。
⒍虫が出た場合の掃除方法
飼育環境によっては、
「水槽の中に虫がいる・・・!」
なんて事態が発生することも。
特に目にする機会が多いのは
こんな虫ではないでしょうか。
出典:http://noon45cm.hatenablog.com/
これは「ミズミミズ」と呼ばれる生き物で、
このミズミミズ自体は
メダカに害を与えることはありません。
むしろ、雑食のメダカにとっては
ちょうど良い”おやつ”になることも
しばしばです(笑)。
ただ、ミズミミズが発生する原因は
「水質の悪化」であることが多く、
特に底砂に溜まった餌の食べ残しがもとで
増殖しやすいと言われています。
ミズミミズが気になる際は、
底砂の掃除を行うとともに
給餌量も見直してみると良いでしょう。
⇒メダカの水槽に虫!種類によって原因が違う?対処法をご紹介!
水槽に虫が発生した時の対処法は、
こちらの記事も参考にしてみてください。
⒎泡が出る場合の掃除方法
水槽にできる泡には、
良いものと悪いものがあります。
- 良い泡
⇒粒が小さくすぐに弾けて消える - 悪い泡
⇒粒が大きくなかなか消えない
粒の小さな泡の場合は、
そのままにしておいても
特に問題になるようなことはありません。
しかし、大きな泡ができて
なかなか消えないという場合は、
餌の食べ残しや枯れた水草を放置したことで
水が汚れていることが考えられます。
このままではメダカたちに
良くない影響を与えかねませんので、
すみやかに対処しましょう。
水換えを行うとともに、
底砂に溜まった食べカスや
傷んでいる水草を取り除いてください。
⒏油膜の取り方
フィルターを設置していない水槽で
メダカを飼育している場合に
できてしまうことが多い油膜。
実はこの油膜は、油というよりも
食べ残しの餌やメダカの糞などから流れ出た
たんぱく質が原因であることが多いようです。
つまり、油膜が発生した時点で
水が汚れているということになりますね。
まずは水換えを行って
水をきれいにしてあげましょう。
取り急ぎ油膜だけを何とかしたい場合は、
ティッシュペーパーを広げた状態で
水面に浮かべてサッと引き上げると
油分を吸い取ることができます。
また、油膜ができないようにするには
日頃から水をきれいに保つことが大切です。
定期的な水換えはもちろんのこと、
餌の食べ残しや糞の掃除も
こまめに行いましょう。
⒐水草のお手入れの方法
水槽内に水草を植えている場合は、
水草のお手入れも定期的に行いましょう。
伸び切った水草は見栄えも良くありませんし、
水質を悪化させる原因にもなります。
- 伸びた部分をカットする
- 枯れた部分を取り除く
ただし、勢いまかせでザクザク切ってしまうと
水草の種類によっては生長が遅くなったり
枯れてしまったりすることも・・・。
こちらの動画では、
初心者さんがやってしまいがちな
”NGトリミング方法”が紹介されていますので
参考にしてみてくださいね!
メダカの水槽の掃除!準備しておくと便利なアイテムは?
メダカ水槽を掃除する際には、
次のようなアイテムを用意しておくと
作業が非常にラクになります。
- 水作「プロホース エクストラ」
- イノマタ化学「なるほどバケツ」
- スポイト
- メラミンスポンジ
「プロホース エクストラ」は
先ほどご紹介したように
底砂の掃除と水替えが同時に行える優れモノ。
真っ先に購入したい一品です。
狭い場所やピンポイントで
ゴミを取りたい時のために、
スポイトも用意しておくと良いですね。
イノマタ化学株式会社から発売されている
「なるほどバケツ」は
水換えが苦手な方におすすめ。
注ぎ口がついているので水がこぼれにくく、
床を水浸しにする心配がありません。
出典:http://www.inomata-k.co.jp/index.php
そして、コケ掃除に便利なのが
100円ショップでも手に入る
メラミンスポンジ。
少しの力で汚れを落としてくれるので、
女性やお子さんでも
簡単にコケを取ることができますよ。
メダカの水槽の掃除の頻度はどれくらいでするべき?
メダカ水槽の掃除は、
水換えと同時に行ってしまいましょう。
そのほうが手間も時間もかかりません。
- 春・秋:2週間に1回程度
- 夏:1週間に1回程度
- 冬:室内飼育の場合は2週間に1回程度
水温が高くなる夏場は、
一年の中でメダカがもっとも活発に動く季節。
食欲も旺盛になり、糞の量も増えるので、
そのぶん水が汚れやすくなります。
一方、水温15℃を下回ると
メダカは冬眠状態になりますので
基本的に水換えをする必要はありません。
ただし、室内飼育で
水温がある程度高い状態で保たれる場合は
2週間に1度ほど水を換えてあげましょう。
まとめ
今回の記事では、
メダカ水槽の掃除方法や
おすすめの掃除アイテムを
ご紹介してまいりました。
基本的なやり方がわかれば、
あとは”コツ”をつかむだけ!
最初は時間がかかるかもしれませんが、
数をこなすにつれてだんだん効率良く
作業を進められるようになるはずです。
また「掃除が面倒・・・」という人は
コケなどを食べて水をきれいにしてくれる
貝類を一緒に飼育するのも一つの手。
水槽も賑やかになって
飼育がますます楽しくなりますよ!
興味のある方は、
ぜひ一度アクアショップへ
足を運んでみてはいかがでしょうか。