メダカの様子を観察していて、
なんだかお腹のあたりが膨らんでいるように
感じたことはありませんか?
メダカはお腹まわりが
程良くふっくらとしているのが
健康の証だと言われていますが、
膨らみ方が明らかにおかしかったり
膨らんだ状態が何日も続くようならば
体に何らかの異常があることが疑われます。
では、メダカのお腹が膨らんでいる時には
どのような原因が考えられるでしょうか。
今回の記事で、一緒に探っていきましょう!
メダカの病気?お腹が膨れている場合に考えられる3つの原因は?
メダカの様子がいつもと違うと
心配になってしまいますよね。
彼らは言葉を話すことができないので、
飼育者さんが不調の理由を探って
対処してあげなくてはなりません。
お腹の膨らみが気になる時に
考えられる原因は次の3つです。
- メスの過抱卵病
- 転覆病
- 松かさ病
では、どのような病気なのか
それぞれ詳しく見ていきましょう。
⒈メスの過抱卵病
お腹が膨れているのが
繁殖期のメスである場合には、
成長した卵がお腹の中で詰まってしまう
「過抱卵病」が疑われます。
お腹の膨らみ意外に
次のような症状が出ていないか
チェックしてみましょう。
- お腹の中に卵の影が見える
- 背骨が湾曲している
- 泳ぎが不自然
(症状が進むと泳げなくなる)
過抱卵病の原因は、
オスとのカップリングが成立せず
産卵ができないこと。
同じ水槽の中に成熟したオスがいなかったり
いてもお互いの相性が悪いなどの理由で
繁殖行動が行われないと、
メスは卵を産むことができません。
初期の状態であれば
オスの数を増やすなどして
産卵を促すことで
改善するケースも多いですが、
症状が進行するとお腹が破裂して
死に至ることもあるようです。
⒉転覆病
膨らんだお腹を上に向けて
浮いたように泳いでいる場合には、
「転覆病」の可能性があります。
メダカはお腹のあたりに
「浮き袋」と呼ばれる
空気を溜めておく袋を持っています。
この浮き袋に何らかの異常が起こって
空気が入り過ぎた状態になると、
お腹の膨らみが大きくなって
うまく泳げなくなるのです。
原因ははっきりしていませんが、
低水温や消化不良で発症することが多く、
水温を25℃前後に保ったり
餌の量を少なくする(または絶食)ことで
改善する場合があります。
また、丸みを帯びた体型が特徴の
「ダルマメダカ」がなりやすい
病気のひとつでもあり、
ダルマ特有の遺伝病とも言われています。
遺伝である場合は、
残念ながら治療は難しいでしょう。
餌をうまく食べられないことが多いので、
他のメダカとは隔離して
飼育してあげてください。
⒊松かさ病
「松かさ病」にかかると、
上から見た時にお腹が膨れたように
見えることがあります。
松かさ病とは、
メダカや金魚などの淡水魚が
エロモナス菌という細菌に感染して
起こる病気です。
発症すると、まるで松かさのように
全身の鱗が逆立つことから
このように呼ばれています。
感染しやすいのは、
水質悪化や餌不足、あるいはケガなどで
体が弱っている個体です。
発症している個体を隔離して
塩水浴を行うとともに、
再発防止策として
水換えの頻度や給餌量は適切かを
今一度見直してみてください。
メダカは消化不良で便秘になる場合もある!?
私たち人間と同じように、
メダカも「便秘」によって
お腹がぽっこりと膨らむことがあります。
メダカが便秘になりやすいのは
秋~冬の水温が低い時期。
メダカは変温動物なので、
水温が低くなると体温が下がり、
内臓の働きも弱くなります。
そのため、食べた餌がうまく消化されず
体内に残ってしまうのです。
便秘の状態を放っておくと、
体内でガスが発生して
転覆病を発症することもあります。
餌を食べているのに
糞を出していない場合は、
給餌量を減らすか絶食させて
様子を見てみましょう。
メダカが餌を食べ過ぎてお腹が膨れている場合もあるって本当?
また、「餌の食べ過ぎ」も
メダカのお腹が膨れる原因のひとつです。
メダカは暖かい時期になると、
繁殖に向けて体力を養うために
餌をたくさん食べるようになります。
水面に近付いてきて
餌をせがむような仕草を
見せてくれる個体もいますよね。
そんな可愛らしい姿を目にすると
つい餌をたくさんあげたくなりますが、
与え過ぎは禁物です!
内臓に負担がかかることによって
体に異常をきたし、
元気で長生きすることが
できなくなってしまいます。
私たち人間もメダカも、
健康の秘訣は「腹八分目」。
栄養バランスに気を配りながら、
適切な給餌量を心掛けましょう。
⇒メダカの餌!おすすめランキングTOP10をご紹介!
こちらの記事では、
メダカにおすすめの餌をご紹介しています。
メダカのお腹が膨れている場合の病気とそうでない場合の見極め方法は?
メダカのお腹の膨らみから
病気かそうでないかを判断する時は、
次の点に注目してみましょう。
- 泳ぎ方
⇒食べ過ぎで太っている場合は
普通に泳ぐことができる。 - 餌の食い付き
⇒病気の場合は
餌を食べなくなることが多い。 - 体色
⇒病気の場合は色艶が悪くなる。
まず、病気の場合は
泳ぎ方に異変が見られるケースが多いです。
ひっくり返って浮いていたり
溺れたようになっていないか
よく観察してみましょう。
⇒メダカの病気は泳ぎ方でわかる?症状&対処法を種類別で解説【一覧】
気になる泳ぎ方をしている時は
こちらの記事も参考にしてみてください。
また、病気にかかっている個体は
体の色や艶が悪くなることもあります。
エロモナス菌の感染による
松かさ病の場合は鱗が逆立ってくるため
一目瞭然でしょう。
メダカも私たち人間と同じように、
病気は早期発見・早期治療が大切です。
注意深く観察して、
少しでも異常が見られる場合は
なるべく早いうちに
適切な治療を施しましょう。
メダカのお腹が膨れている病気の治療方法は?治るの?
メダカのお腹が膨らむ病気は、
初期のうちであれば
治せる場合もあります。
まず、メスの過抱卵は
先ほどもお話したように
複数のオスと混泳させるなどして
産卵を促してあげましょう。
転覆病や松かさ病は
絶食させて塩水浴をするのが
効果的だと言われています。
⇒メダカの病気には塩が有効って本当?正しいやり方をご紹介!
塩水浴のやり方については、
こちらの記事を参考にしてみてください。
まとめ
今回の記事では、
メダカのお腹が膨らむ原因や
対処方法について解説してまいりました。
お腹が膨らんでいると、
「そろそろ産卵の時期かな?」
「食べ過ぎて太ったかな?」などと
思ってしまいがちですが、
実は命にかかわるほどの
重篤な病気を発症していることも
珍しくありません。
少しでも異常を発見したら、
メダカの様子を注意深く観察して
症状を正しく把握し、
適切な治療を施しましょう。