プラティの稚魚!隔離しないと死ぬって本当?

多くの熱帯魚のように卵ではなく
いきなり稚魚を産むという
ユニークな繁殖形態をもつことで
知られるプラティ。

”卵を採って孵化させる”という過程がないぶん
繁殖の難易度は高くありませんが、

産まれたての稚魚はとても小さいため
水槽内で産まれたのをそのままにしておくと
成魚の餌となってしまう恐れがあります。

繁殖で数を増やしたい飼い主さんとしては
せっかく産まれた稚魚が
食べられてしまうのは困りますよね。

そこで今回の記事では、
プラティの稚魚が食べられるのを防ぐために
知っておきたい「隔離」の方法や
稚魚の育て方についてご紹介します。

これからプラティの繁殖にトライする方は
ぜひ参考にしてみてください!

プラティの稚魚は隔離しないと死ぬの?


出典:http://aquana.jp

冒頭でも触れたように、
プラティは親魚のお腹の中で卵が孵り
稚魚の状態で産まれてきます。

稚魚はある程度の大きさに育っており
最初から食べられる餌も豊富なため、
成魚まで育てることは難しくありません。

ただ、産まれたばかりの稚魚は
まだ体が小さいので、

成魚や他の混泳魚と一緒にしておくと
餌と間違えられて食べられてしまったり
体をつつかれたりして
多くの個体が死んでしまいます。

そのため、確実に稚魚を成長させて
数を増やしたいという場合には、

成魚の口に入らない大きさに育つまで
別の容器に隔離して飼育するのが
一般的な方法です。

プラティの産卵!隔離方法を紹介


出典:http://aquaforest.tokyo

プラティーは一回の出産で
30~50匹もの稚魚を産むため、

稚魚を1匹ずつ捕まえて
隔離箱に移動するよりも、

親魚を隔離箱の中で出産させて
すべて産み終わったら
親魚だけを本水槽に戻す方が簡単です。

プラティーのメスは出産が近くなると
見た目や行動に次のような変化が出てきます。

  • お腹がパンパンに膨らむ
  • 肛門のあたりが黒ずんでくる
  • 水槽の壁面に沿って上下に泳ぐ
  • 底でじっとして動かない
  • 他魚を嫌がる仕草をする など

このような兆候があらわれたら、
すみやかに隔離箱に移動させましょう。

普段との違いにすぐ気付けるよう、
日頃からプラティーたちの様子を
しっかり観察しておきたいですね。

プラティの隔離箱はどこで買える?


出典:http://aquaforest.tokyo

稚魚を隔離して育てるための容器は、
各メーカーから販売されている
隔離箱(産卵箱)を使うと良いでしょう。

市販の隔離箱の多くは
上下の二層構造になっており、

産み落とされた稚魚は
仕切り部分のスリットを通って
下層部へと入っていくので、

産まれた直後に親に食べられてしまう
心配がありません。

隔離箱は大きく分けて2種類、
本水槽の内側に取り付けるタイプと
外側に取り付けるタイプがありますが、

基本的に自分の使いやすい方を
選んで構わないでしょう。

以下にそれぞれのメリット&デメリットを
まとめてみましたので、
選ぶ際の参考にしてみてくださいね。

メリット デメリット
水槽の内側に
設置する
タイプ
本水槽と飼育水を
共有できるため
水温を管理しやすい
水槽内が狭くなり
レイアウトにも
影響する
水槽の外側に
設置する
タイプ
水槽を広く使えて
レイアウトの
邪魔にならない
水温が安定しにくい
(特に冬場)

なお、いずれのタイプも
アクアショップやホームセンター、
通販サイトなどで入手可能です。

プラティの稚魚は成長が早い?


出典:https://www.otsuka-nettaigyo.com

プラティの平均的な寿命は約1年、
長くても2年ほど。

そのため、稚魚の成長速度も早く
生後1ヶ月で2cm、
2ヶ月で3cm前後まで育ちます。

この頃の実際の大きさは、
以下の動画がわかりやすいですよ。

成魚に食べられてしまう心配は
そろそろなくなりそうな大きさですが、
それでもまだ小さいですよね。

しかし、生後4か月を過ぎる頃には
成魚と変わらないくらいのサイズまで
成長する個体も出てくるでしょう。

生後5ヶ月頃には性成熟期を迎え、
繁殖が可能になります。

そして寿命を迎えるまでの
およそ半年間のうちに
何度も出産を繰り返し、
子孫を残そうとするのです。

⇒プラティの稚魚の成長速度!大きくならない時の対処法も

稚魚の成長については
こちらの記事で詳しく解説していますので、
よろしければ参考にしてみてください。

プラティの稚魚!餌はいつから食べていいの?


出典:https://www.suiso-ya.com

多くの熱帯魚の稚魚は、
お腹に「ヨークサック」と呼ばれる
栄養が詰まった袋を持っており、

孵化してから3~4日の間は
この袋の栄養を消費して過ごすため
餌を与える必要はありません。

しかし、プラティの稚魚は
親魚のお腹の中にいる間に
袋の栄養をほぼ使い切っているので、
給餌は産まれたその日から開始します。

なので、繁殖に挑戦する際は
あらかじめ稚魚が食べる餌を
用意しておくようにしましょう。

プラティの稚魚は
他の熱帯魚に比べて体が大きいので
成魚用の餌でも細かく潰せば
食べることができますが、

将来的な体格や体色の美しさは
稚魚期の栄養状態が大きく影響するため、
できれば栄養価の高い稚魚用の餌を
与えることをおすすめします。

⇒プラティの稚魚の餌はいつから?大きさや回数をまとめてみた

なお、稚魚期の給餌については
こちらの記事で詳しく解説していますので
ぜひ併せてご覧ください。

プラティの稚魚の飼育!温度の適温は?


出典:https://www.iwoya.com

稚魚期のプラティは
成長のためにより多くの栄養を
摂取する必要がありますが、

水温が低いと体の活性が低下し
餌を食べられなくなってしまうので、
温度管理はしっかり行いましょう。

特に水槽の外に設置するタイプの隔離箱は
水温が安定しにくいので気を付けてください。

プラティの飼育に適した水温は、
一般的な熱帯魚と同じ23~28℃

常に水温を把握しておけるように
水温計を用意しておくと良いですよ。

⇒プラティの稚魚の育て方!温度や水換えのタイミングは?

稚魚の飼育に適した水槽環境の作り方は、
こちらの記事でも詳しく解説しています。

ぜひ合わせてご覧ください。

まとめ


出典:http://aquaforest.tokyo

今回の記事では、
プラティの稚魚の隔離方法や
育て方について解説してまいりました。

プラティの稚魚は
成魚に捕食される前に隔離することで
生存率を上げることが可能です。

初期試料の選択肢も豊富なので、
その後のお世話もしやすいでしょう。

しかし、稚魚が死ににくいということは
”予想以上に増えてしまう恐れがある”
ということでもあります。

水質悪化を早める過密飼育は、
プラティたちにとって
決して良い環境とは言えません。

繁殖は自分の水槽環境に合わせて
計画的に行うようにしてくださいね!


にほんブログ村 観賞魚ブログへ




7.プラティ
タイトルとURLをコピーしました