熱帯魚と聞くと、
カラフルな魚を想像しますが、
熱帯魚の魅力はそれだけではありません。
実は古くから絶滅せずに、
長い間生き続けている古代魚も、
熱帯魚の仲間でもあります。
古代魚の中には進化途中の姿をしたものや、
誕生したままの姿を残したものなど様々で、
生命の不思議を間近で体感することができます。
そんな古代魚も現在では観賞魚として流通し、
自宅で飼育を楽しめる種類も多く存在します。
今回はその中でも人気の種類を厳選して紹介。
これから古代魚を飼おうと思っている貴方も、
この記事を読めば飼いたい種類が見つかるかも。
①シルバーアロワナ
シルバーアロワナは、アマゾン川流域に生息し、
スリムな体形と、尖った顔が特徴の熱帯魚です。
アロワナの中でも比較的入手がしやすく、
安価なので初めて飼う人にもおすすめです。
大きさは、売られている時は20cm前後でも、
最大1mくらいまで成長するため、
最終的には150cm程度の水槽が必要になります。
またアロワナの中でも成長が早いため、
他の種類よりも早期的に
水槽のサイズアップが必要です。
水質にはそこまでうるさくなく、
餌も生き餌から人工餌まで
選り好みせず食べてくれます。
②スポッテッドナイフフィッシュ
体に目玉のような模様が特徴的な、
スポッテッドナイフフィッシュです。
東南アジアの川に生息しており、
幼魚のころは目玉のような模様が
多くみられ、成長とともに少なくなってきます。
スポッテッドナイフフィッシュは夜行性で、
昼間は気の流木の影などに潜み、
暗くなってから朝方にかけて
活発に活動します。
気が荒く同種同士だと喧嘩するため
基本は単独飼いになります。
また白点病になりやすいので水質の変化や、
こまめな水換えが必要です。
③ポリプテルスエンドリケリー
ポリプテルスの中でも、ポピュラーなのが、
このエンドリケリーです。
野性味あふれる突出した下アゴと、
恐竜のような背ビレが、
太古の雰囲気を色濃く醸し出しています。
性格はそこまで激しくないので、
口に入らない大きさでしたら、
他種や、同種での混泳が可能です。
観賞魚としての人気も高いため、
繁殖も盛んに行われ、
色違いや、体の短いタイプなどが、
ブリーダーの間で作出されています。
④ポリプテルスセネガルス
ポリプテルスセネガルスは、
アフリカのナイル川などに生息する
中型の熱帯魚です。
ポリプテルスの中でもこの種類は
最大でも30cmまでしか成長しないので、
あまり大きな水槽を置けない場合にも
おすすめです。
さらにポリプテルスは魚類が両生類になる
進化の途中の姿をしている古代魚で、
背中にはたくさんのヒレがあり、
エラ呼吸と空気中の酸素を取り込める
不思議な性質を持った魚でもあります。
病気にも比較的強く、餌もよく食べるので、
初心者にもおすすめです。
60cmの水槽があれば長い期間
余裕をもって飼育することができます。
⑤プロトプテルス
プロトプテルスは「ハイギョ」と呼ばれる、
両生類に存在する肺や内鼻孔を持つ、
約4億年前から存在する古代魚でもあります。
ハイギョのなかでも比較的サイズが小さく、
そこまで大きな水槽を必要としないため、
入門種としてもおすすめの種類になります。
ただし、金魚やメダカなどの生き餌を基本とし、
人工飼料には、徐々に慣らす必要があります。
プロトプテルスは、貝殻もかみ砕くほどの
強い奥歯を持ちあわているので、
飼育中には噛まれないよう注意が必要です。
⑥ブラックゴースト
その名のとおり、「黒い幽霊」のような、
不思議なシルエットが珍しいブラックゴースト。
ほとんどの魚には背ビレがありますが、
このブラックゴーストにはそれがありません。
その代わり腹ビレと尾ヒレが一体になり、
独特のシルエットをしているのが特徴です。
また飼い主に懐きやすく、
慣れると手にじゃれる様子も見られます。
手を水槽に入れた飼い主にじゃれる
動画がありましたので、ご紹介いたします。
ブラックゴーストは夜行性なので、
日没から朝方にかけて活動します。
最大でも30cm程度までにしか成長しないため、
そこまで大きな水槽を用意する必要はありませんが、
白点病にかかりやすいので、
水質には注意が必要です。
⑦バタフライフィッシュ
まるで蝶々のような胸ビレを持つのが、
このバタフライフィッシュです。
大きくなる種が多い古代種の中でも、
バタフライフィッシュは最大15cmと小さく、
60cmの水槽で最後まで飼育できる、
珍し種類でもあります。
元々は川面に落ちてきた虫を食べていたので、
水面にいることが多く、
あまり泳ぎ回ることもありません。
また肉食のため、
小さい種は餌となってしまうので、
注意が必要です。
縄張り意識も強く、
同種同士でも喧嘩してしまうので、
遊泳層の違う種類との混泳がおすすめです。
⑧ピラニア・ピラヤ
アマゾン川で動物や人を襲うなどでも有名な
ピラニアも実は古代魚です。
強靭なアゴと鋭い歯で獲物を捕食し、
食いちぎられてしまうこともあるので、
飼育時には注意が必要です。
また餌が不足していると、
同種間でも共食いをしてしまいます。
ヒーターのコードなども齧ることもあるため、
万が一の事故を防ぐためにもガードしたり、
設置する場所にも工夫も必要です。
他種は餌と認識されてしまうので、
混泳はできません。
⑨アミメウナギ
アミメウナギはアフリカ原産の古代魚です。
体の模様が編み目のようになっていて、
その模様からロープフィッシュとも
呼ばれています。
ポリプテルスの仲間でもありますが、
アミメウナギのほうがヘビのように
体が長いのが特徴です。
スラリとした長い体は、
最長90cmまで成長しますが、
60cmの水槽で最後まで飼育が可能です。
肉食なので、口に入るサイズの魚との
混泳は不向きですが、
飼育はそこまで難しくありません。
⑩ネオケラトドゥス
古代魚好きな人たちの憧れの的でもある
ネオケラトドゥスは、
約4億年前からその姿がほとんど変わらない
生きる化石とも呼ばれる熱帯魚です。
オーストラリア原産のハイギョで、
現在ではワシントン条約により流通が少なく、
なかなかお目にかかれない、
珍しい魚でもあります。
ネオケラトドゥスは、
最大1mくらいまで大きくなるので、
合わせて水槽も大きしなくてはいけません。
最終的には180cmくらいの水槽が必要となり、
十分な設置ができるスペースの確保が可能か、
将来を見据えて飼育を考えましょう。
まとめ
今回は人気の古代魚を
ランキング形式で紹介しました。
古代魚は何億年も前の姿を
色濃く残したかたちで現代に生き、
生きた化石とも呼ばれているほど、
貴重な魚でもあります。
シンプルな色合いが多い古代魚ですが、
カラフルな色の熱帯魚も見てみたい人は、
こちらの記事で綺麗な青色の熱帯魚を
紹介しています。
⇒人気の青い淡水の熱帯魚を紹介!おすすめの種類一覧!
古代魚は比較的サイズが大きくなるので、
大きな水槽が必要になってきますが、
置き場所に余裕がある場合は、
ぜひ飼育に挑戦してみてはいかがでしょうか。