水槽内をカラフルに彩ってくれる
かわいい熱帯魚ですが、
飼育に慣れてきたから今度は
繁殖にも挑戦みたいと思っている人も
いらっしゃるのではないでしょうか?
現在流通している熱帯魚のほとんどは
ブリーダーが繁殖した個体も多く、
中には家庭用の育成環境でも、
繁殖が可能な種類もたくさんいます。
今回は初心者でも繁殖がしやすい種類を、
ランキング形式で紹介。
これから熱帯魚を飼って、
将来的に繁殖に挑戦したい人も、
この記事で紹介している種類から
挑戦してみてはいかがでしょうか。
①グッピー
観賞魚にあまり詳しくない人でも、
熱帯魚といわれて思い浮かべるほど、
ポピュラーな熱帯魚のグッピーです。
グッピーは飼育環境が整っていれば、
いつでも繁殖が可能なので、
繁殖ペースを落としたい場合は、
オスとメスで水槽を分けておきましょう。
また魚は卵で生まれてくる場合が多いですが、
グッピーは卵胎生と呼ばれる種類で、
稚魚がそのまま生まれてきます。
稚魚はとても小さく、
そのまま親たちと同じ水槽に入れておくと
他の魚に食べられてしまいますので、
メスの抱卵が確認できたら、
他の水槽や産卵ケースに移すようにしましょう。
②グラミー
グラミーはアナバス科の熱帯魚で、
ベタと同じ種類になります。
繁殖方法も珍しく泡巣と呼ばれる、
オスが水面に口で泡を吐き出したものを作り、
産卵の準備をします。
交尾後メスが生んで落とした卵をオスが拾い、
泡にくっつけて生まれるまで
他の魚から子供を守ってくれる、
子煩悩な一面を見せてくれます。
ですが生まれるまでは非常に神経質になるので、
ストレスを与えないように注意が必要です。
水流が強いと泡巣が流れてしまうので、
水流が強い場合は弱くしてあげるか、
繁殖の兆候が現れたら他の水槽に移し、
産卵させるのがおすすめです。
メスは卵を食べてしまうので、
産卵後は卵の水槽から出すようにしましょう。
③モーリー
モーリーはグッピーと同じ、
卵胎生メダカの仲間です。
オスとメスをペアで飼育すれば、
自然と繁殖するほど容易で、
増やし過ぎにも注意したい種類でもあります。
普段飼育している水槽で産卵すると、
他の魚に食べられてしまう恐れがあるので、
メスのお腹が大きくなったら、
産卵ケースなど他の容器に移すとよいでしょう。
稚魚はブラインシュリンプや、
稚魚用の餌を与えて育てます。
④プラティ
プラティもグッピーと同じ
卵胎生メダカの種類で、
稚魚を直接産卵する熱帯魚です。
プラティは繁殖自体もそこまで難しくなく、
ペアで飼育していると自然に繁殖していきます。
元気なメスは1度の産卵で
30匹ほど産むこともあり、
爆発的に増えるので、
計画的な繁殖がおすすめです。
稚魚は親や他の魚に食べられてしまうので、
産卵の兆候が出てきたメスは、
産卵ケースなど、他の魚と隔離したほうが
安全に稚魚を育てることができます。
プラティのオスがメスを追いかける様子や、
産卵までを様子を撮影した動画が
ありましたのでご紹介いたします。
⑤アカヒレ
アカヒレは他の熱帯魚と異なり、
10℃くらいの低い水温から、
27℃まで幅広い水温に適応する、
珍しい熱帯魚です。
水温が20℃~25℃くらい上がると
繁殖を始めるため、
ヒーターなどで温度を保つようにします。
アカヒレは卵を水草などに産みつけず、
そのまま卵をばら撒いて産む、
バラマキ型と呼ばれるの魚です。
卵は透明でとても小さく、
そのままだ産むと中々見つけにくいため、
繁殖行動をしだしたら産卵ケースに移すか、
水槽の底に園芸用の鉢底ネットなどを敷いて、
卵を他の魚と隔離してしまのがおすすめです。
産んだ親も卵を食べてしまうので、
産卵を確認したら、すぐに隔離してください。
⑥イエローストライプ
イエローストライプは
アフリカ原産の熱帯魚です。
若い個体はオスメスの判別がつきにくいので、
複数匹を飼育するとよいでしょう。
オスメスがペアになると、
お互いに寄り添って行動します。
イエローストライプのメスは、
底砂のくぼみや平らな場所に卵を産み、
産まれるまでメスが口の中で卵を咥えて育てる、
珍しい熱帯魚です。
確実に卵から孵すには、
口に卵を咥えたメスを産卵ケースなどに
隔離してあげるようにしましょう。
⑦ムブナ
ムブナはイエローストライプと同じ仲間で、
産卵した卵をメスが咥えて面倒を見る、
マウスブリーダーと呼ばれる種類になります。
基本的にムブナの仲間は気性が荒く、
他の魚を攻撃してしまうこともあるため、
同じ種類での飼育がおすすめです。
ペアが確認できた場合は、
平らな石などを設置した隔離ケースに
ペアを移動させて産卵させても
いいでしょう。
⑧ソードテール
ソードテールは名前にもなっているとおり、
オスの尾ビレが剣のように鋭く伸びている
熱帯魚です。
水質の悪化にも強く、
熱帯魚初心者にもおすすめの種でもあります。
このソードテールの特徴は、
それだけではありません。
なんとメスとオスの性別が入れ替わってしまう、
珍しい熱帯魚でもあるのです。
どちらかが少なくても性転換によって調整され、
他の種類よりも繁殖はしやすくなっています。
ソードテールも稚魚を生む卵胎生の熱帯魚で、
抱卵が確認できたら、
メスを産卵ケースに移しましょう。
⑨ダニオ
ダニオは小型の熱帯魚で、
水槽内を素早く泳ぐ姿が楽しく、
水質の変化にも強いため、
初心者にもおすすめの種類でもあります。
このダニオも卵をばら撒いて産卵する
ばらまき型の熱帯魚なので、
メスのお腹が膨らんで来たら、
水槽の底に鉢底ネットを敷くか、
産卵ケースに移して産卵させましょう。
卵は食べられてしまうので、
成魚とは隔離させる必要があります。
⑩ラミレジィ
ラミレジィを繁殖させる場合は、
卵を産みつけるための石や
流木などを水槽に入れてあげます。
一般的な魚は目立たない場所に卵を産みますが、
このラミレジィは目立つところに産卵します。
ペアで卵を守ってくれますが、
食べられる可能性も高くなり、
稀に親が食べてしまうこともあります。
卵が確認できたら産みつけた石や流木ごと
他の水槽に移して隔離してあげましょう。
またラミレジィは水質が酸性に近いと、
オスが産まれやすくなるという性質があります。
均等にオスメスを産ませるために、
中性の水質を保つようにしましょう。
まとめ
今回は初心者でも繁殖しやすい、
おすすめの熱帯魚を紹介しました。
ランキングのおさらいですが、
1位グッピー
2位グラミー
3位モーリー
4位プラティ
5位アカヒレ
6位イエローストライプ
7位ムブナ
8位ソードテール
9位ダニオ
10位ラミレジィ
以上になります!
熱帯魚は種類によって産卵の仕方が異なり、
それぞれの性質を知ることが、
繁殖成功への近道です。
まだ繁殖は自信がないけど、
熱帯魚を飼ってみたいという人は、
こちらの記事で小型の熱帯魚を紹介しています。
⇒熱帯魚の種類!小型で人気のおすすめを一覧で紹介【写真付き】
熱帯魚の産卵は一度に多く産まれるので、
その後の飼育環境も考える必要があります。
育てきれないからといって河川へ放流するのは
日本の生態系を壊してしまう原因にもなるため、
絶対にやってはいけません。
繁殖は計画的に行うようにしてくださいね。