メダカの卵は隔離した方がいいの?タイミングと方法をご紹介!

メダカの卵が産まれたら、
親から離して育てるのが良いという話を
ご存知の方も多いでしょう。

これは一体どうしてだと思いますか?

私たち人間の赤ちゃんは
両親や周りの大人のお世話なしでは
生きていくことができませんよね。

しかし、メダカの場合はむしろ逆で、
人間の飼育下にある場合は特に
親の近くに卵があるほうが
育つのが難しくなるのです。

そこで今回の記事では、
メダカの卵を隔離する理由と
隔離する時の手順やタイミングについて
解説していきたいと思います。

卵をうまく育てて
孵化させたいと考えている方は、
ぜひ参考にしてみてくださいね!

メダカの卵を隔離した方がいい理由とは?

まず最初に、
メダカの卵を隔離して育てるべき
理由についてお話しておきましょう。

そもそもメダカには、
「子育てをする」という概念がありません。

たとえばニワトリなどの鳥類も
メダカと同じように卵を産む生き物ですが、
鳥の場合は卵を孵化するまで温めたり
外敵が近付くと必死に卵を守ろうとします。

ところが、メダカは
このような行動を一切しません。

少々言葉は良くないですが、
卵は産んだら産みっぱなし状態です。

それどころか、卵をエサだと思って
食べてしまうこともしばしばです。

産卵場所が川や田んぼなどであれば
メダカの泳ぎ回れる範囲が広いため
卵が成魚に見つかることは少ないでしょう。

しかし、家庭用の水槽のような狭い空間では
成魚が卵の周囲を泳ぐことになるので
どうしても卵が見つかりやすいのです。

また、屋内飼育の場合は、
水中のプランクトンが少ないのも
メダカが卵を食べる理由となるようですよ。

屋内飼育のメダカは
エサの時間や回数が決められているので、
意外に空腹なのかもしれませんね。

そんなわけで、産まれた卵は
きっちり隔離して育ててあげましょう!

メダカの卵を隔離するタイミングはいつ?

卵を隔離するタイミングとしては、
親メダカが卵を産んだ直後の
お腹に卵を抱えている状態がベストです。

ただし、この時に
手で直接メダカに触れてしまうと
メダカを弱らせてしまう恐れがあります。

水の中が20℃前後であるのに対して
人間の手はおよそ36℃。

手のひらにのせられたメダカの感覚を
私たち人間に置き換えるなら、
バラエティ番組などでよく見かける
”熱湯風呂”に入れられたようなものでしょう。

魚類などの変温動物は
外界の温度が直接体温に影響するので、
メダカには相当な負担になるはずです。

この方法で卵を取るのは、
メダカの飼育に慣れていない方には
少し難しいかもしれませんね。

初心者さんでも挑戦しやすいのは、
「水草などに産み付けられたタイミングで
卵だけ取り出す」という方法です。

ただ、産卵の瞬間を見逃してしまうと
卵を食べられてしまう可能性もあるので、
メダカのお腹が膨らんできたら
注意深く観察しておく必要があります。

メダカの卵を隔離しないと孵化しないの?

メダカの卵は、必ずしも
隔離しなければならないと
いうわけではありません。

ただ、隔離せずに
親メダカと一緒にしておいた場合、
卵のほとんどが親のお腹に
入ってしまうことになるでしょう。

運良く食べられずに残ることができても、
孵化した瞬間に食べられる稚魚もいます。

孵化直後のメダカの稚魚は、
「ヨークサック」とよばれる
栄養のたっぷり詰まった袋を
お腹にぶら下げています。

この袋を目当てにした成魚に
狙われてしまうのですね。

食べられる恐れがあるうちは、
親からは離しておくほうが無難と言えます。

メダカの卵の隔離に必要なものは?

卵を隔離することの重要性については
十分にご理解いただけたでしょう。

ここからは、卵を隔離する方法について
解説していきたいと思います。

まず、隔離する際には
以下の2つのうちのどちらかが必要です。

  1. 容器
  2. ネット

どちらを用意するのかは、
隔離する方法によって決まります。

では、それぞれについて
詳しくご説明していきますね。

⒈容器

卵の隔離には様々なやり方がありますが、
卵にとって最も安全なのが
「親と別の容器にする」という方法です。

これなら絶対に食べられることはありません。

ただ、卵を取り出して別容器に移す際には
ちょっとしたコツが必要です。

採卵に初めて挑戦する方には、
こちらの記事がお役に立てると思います。

⇒メダカの卵の取り方!うまく採取するための3つのコツとは?

卵の飼育に最適な容器の選び方や
採卵後の飼育方法などについても
詳しく解説しています。

2.ネット

観賞魚用に販売されている
産卵ネットや産卵箱を使用すれば、
親メダカと同じ水槽の中で
卵を隔離することも可能です。

メダカが卵を産んだらネットに卵を入れ、
孵化後もある程度の大きさになるまで
その中で飼育します。

ネットには様々な種類がありますが、
中でもおすすめなのは、以下のような
水槽の縁に引っ掛けて取りつけるタイプです。

出典:http://www.sudo.jp/petproducts/index.html

吸盤で取り付けるタイプの場合は、
何かのはずみで吸盤が外れてしまう
可能性もあるので注意が必要です。

また、ネットは常に
清潔な状態にしておく
ようにしましょう。

汚れがつくと水通りが悪くなり、
ネットの中の水質も悪化して
卵に良くない影響を与えてしまいます。

メダカの卵の隔離の手順は?

先述のとおり、卵の隔離を行うのは
親が抱卵している状態の時がベストです。

しかし、メダカに手で直接触れる採卵方法を
初心者が行うのはリスクが高すぎます。

それに比べれば
水草についた卵を取るほうが簡単ですが、
「うっかり見逃した隙に卵を食べられた!」
なんてことになる場合もあります。

そこでおすすめしたいのが、
以下の手順で行う隔離方法です。

  1. お腹の卵の入っているメダカを
    産卵用の水槽に移動する。
  2. 産卵を確認できたら、
    メダカだけを元の水槽に戻す。
  3. 卵を別容器orネットに入れて、
    隔離完了。

なお、メダカの産卵は
早朝に行われることが多いです。

この時間帯を狙って
親メダカを産卵用水槽に移せば、
スムーズに卵を取れると思いますよ。

まとめ

今回の記事では、
メダカの卵を隔離して飼育する理由や
隔離する際のタイミングや手順について
詳しく解説してまいりました。

メダカは他の観賞魚と比べて扱いやすく
初心者でも飼育が簡単な魚ではありますが、
卵の孵化は意外に手間がかかります。

「子育てくらい自分たちでしてよ~!」
なんて思うかもしれませんが、
メダカにそこまで求めてはいけません。

体の小さなメダカは、
自然界では捕食される側。

自分の身を守るだけで手一杯で、
卵の面倒まで見る余裕はないのでしょう。

しかし、ここで手間を惜しまなければ、
孵化の成功率は大幅にアップするはずです。

産まれたばかりの赤ちやんメダカが
ちょこまか泳ぐ姿は
とっても可愛いものですよ。

元気に卵を飛び出してくる日を楽しみに、
頑張ってみてくださいね!


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