熱帯魚飼育に慣れてきた方が
次に挑戦したくなることといえば
「繁殖」でしょう。
熱帯魚は他のペットたちに比べて
簡単に増やすことができることから、
家庭のアクアリウムでも
繁殖を楽しんでいる方が多くいます。
とはいえ、
熱帯魚には繁殖が容易な種類と
そうでない種類がいるので、
アクアリウム初心者の皆さんは
繁殖させやすい種類を選んで
チャレンジしてみると良いでしょう。
そこで今回の記事では、
簡単に繁殖ができる熱帯魚の種類を
ランキング形式でご紹介します!
熱帯魚の繁殖ランキング5選!簡単に繁殖できるおすすめは?
それではさっそく、
初心者さんでも繁殖させやすい
熱帯魚の種類をご紹介していきます。
繁殖の特徴や稚魚の育て方についても
それぞれ解説していますので、
ぜひ参考にしてみてくださいね!
①グッピー
出典:https://www.shopping-charm.jp/
1990年代に起こった”熱帯魚ブーム”の
火付け役として知られるグッピー。
見た目の美しさはもちろん
飼いやすく繁殖も容易なことから、
今でも熱帯魚界では
トップクラスの人気を誇っています。
グッピーの繁殖の特徴は、
卵ではなくいきなり稚魚を産む
「卵胎生」であるということ。
卵を持ったメスがオスと交尾をし、
メスはお腹の中で卵を孵化させてから
稚魚を産みます。
「想像がつかない・・・!」という方は
こちらの動画をご覧いただくと
わかりやすいでしょう。
小さな体をいっぱいに使って
一生懸命泳ぐ稚魚の姿は、
何とも健気で可愛らしいですね。
動画の中でも少し触れていましたが、
水槽内で産まれた稚魚は
そのままにしておくと
親魚に食べられてしまうことがあるので、
2cmほどの大きさに成長するまでは
稚魚用の水槽で飼育しましょう。
別の水槽を用意するのが難しい場合は
稚魚の隠れ場所として
水草を多めに入れてあげてください。
餌は稚魚用の人工飼料か
ブラインシュリンプを、
与えすぎによる水質悪化に注意しながら
1日数回に分けて与えます。
⇒熱帯魚のグッピーを繁殖させる方法をわかりやすい5つのSTEPで!
グッピーの繁殖方法については
こちらの記事で詳しく解説しているので、
興味のある方はぜひ併せてご覧ください。
②モーリー
出典:https://www.shopping-charm.jp/
モーリーはメキシコ原産の熱帯魚で、
皆さんにもお馴染みの”メダカ”の仲間です。
現在では品種改良によって
様々な種類が存在しますが、
中でも人気が高いのは
写真の「ブラック・モーリー」。
その漆黒の体は、
どんなレイアウト水槽の中でも
抜群の存在感を示します。
モーリーもグッピーと同じ
卵胎生の魚なので繁殖は容易。
産まれた直後の小さな稚魚が
成魚に食べられるのを防いであげれば、
初心者さんでも簡単に増やすことが可能です。
ただ、グッピーもそうですが
モーリーは繁殖力が旺盛で、
出産は状態が良ければ2~3ヶ月周期、
1回で30匹前後の稚魚が産まれます。
「可愛いから」「楽しいから」という理由で
どんどん増やすと大変なことになるので、
繁殖は計画的に行ってくださいね!
③ミッキー マウス プラティ
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ミッキーマウス・プラティは、
その名のとおり
尾ビレのミッキーマウス模様が
チャームポイント。
体色もカラフルで、
見た目の可愛らしさから
女性からの人気も高い種です。
プラティもまた
卵ではなく稚魚を産む卵胎生で、
繁殖は難しくありません。
オスとメスを同じ水槽で飼育していれば
自然とペアが出来上がるでしょう。
メスのお腹が大きく膨れてきたら、
出産間近のサイン。
他魚を避けようと動き回ったり
反対に底床近くでじっとしているなど、
普段とは違う行動が目立つようになったら
産卵用の容器に移すと良いでしょう。
稚魚が産まれたら、
成魚からの捕食されるのを防ぐために
そのまま別容器で飼育します。
餌はグッピーなどと同様に、
稚魚用の人工飼料や
ブラインシュリンプを与えてください。
なお、プラティも出産周期が早く
およそ1ヶ月に1回のペースで稚魚を産むので、
増えすぎには注意が必要です。
④コリドラス
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愛嬌たっぷりの個性的な見た目が
人気のコリドラス。
種類豊富なことから
コレクション性にも優れており、
コリドラスを専門に飼育している
アクアリストも少なくありません。
繁殖に関しては
種類によっては難しいものもありますが、
アクアショップでもよく見かける
通称「青コリ」や「白コリ」のほか、
写真の「ステルバイ」などは
比較的簡単に増やすことが可能です。
オスとメスのペアができると
オスはメスをしきりに追うようになり、
水温や水質をきっかけにして
水草や水槽のガラス面などに
粘着力の強い卵が産み付けられます。
この時には、
「Tポジション」と呼ばれる
以下の動画のような
ユニークな繁殖行動が見られますよ。
卵をそのままにしておくと
別の魚に食べられる恐れがあるので、
すみやかに別の容器に移しましょう。
卵にはカビが生えやすいので、
メチレンブルー液を数滴垂らしておきます。
なお、コリドラスの稚魚の生存率は高く、
70%以上とも言われているそうです。
水の汚れに敏感なので、
こまめに水換えをしてあげてくださいね。
⑤ベタ
出典:https://www.shopping-charm.jp/
ベタの美しさは、
淡水熱帯魚の中でも随一。
低酸素、低水温、低phの環境にも
耐えられるほどの丈夫さから、
流行の”ボトルアクアリウム”でも
よく飼育されています。
繁殖させるにはややコツが必要で、
まずオスとメスとをペアにする段階から
気を遣わなくてはなりません。
先ほどご紹介したグッピーやモーリーなどは
オスメスを一緒の水槽に入れておけば
自然とペアが出来上がっていますが、
ベタの場合はオスメスどちらも
相性にこだわる傾向があり、
いきなりオスメスを一緒にすると
オスがメスを攻撃することがあります。
そこで最初は、
オスメスを別々の容器に入れて
”お見合い”をさせましょう。
発情したオスがヒレを広げて
求愛する姿(フレアリング)は、
とても美しいですよ。
また、産卵前には
以下の動画のように
情熱的にメスをハグする姿も見せてくれます。
お見合いが成功すると、
オスは「泡巣」と呼ばれる
子育てのための巣を作り始めます。
メスが産んだ卵はここに運ばれ、
孵化までの間はオスが献身的に世話をします。
見た目は派手ですが、
意外と”イクメン”なんですよね(笑)
稚魚は孵化から3日もすると
餌を求めて自分から泳ぎ回るようになるので、
インフリゾリアなどの微生物を与えましょう。
体格の良い成魚から産まれた稚魚なら
沸かしたブラインシュリンプを
食べられる場合もあります。
熱帯魚の繁殖ランキング!簡単に繁殖しやすい魚の特徴って?
ここまでご紹介してきたランキングからも
おわかりいただけるように、
初心者さんが繁殖させやすいのは
やはりグッピーやプラティのような
「卵胎生」の魚でしょう。
稚魚で産まれてくるぶん、
卵の段階で成魚に捕食されたり
せっかく採卵した卵が
カビにやられてしまったり、といった
卵を孵化前にダメにしてしまうという
失敗が起きにくいのです。
ただ、繁殖が容易にできるぶん
想像以上に増えてしまう可能性もあるので、
繁殖を試みる際には
計画性をもって取り組みましょう。
なお、卵胎生の熱帯魚には
次のような種類がいます。
卵胎生の熱帯魚
- グッピー
- モーリー
- プラティ
- ソードテール
- ネオヘテランドリア など
ソードテールはその名のとおり
剣のように長く伸びた尾ビレが特徴的。
メスがオスに性転換することもある
非常に面白い種です。
こちらも丈夫なので
初心者さんでも飼いやすく、
繁殖も難しくないでしょう。
ネオヘテランドリアも卵胎生ですが
日本ではまだ珍しく、
流通量の少なさから高価な傾向があります。
まとめ
今回の記事では、
初めての方でも繁殖させやすい
熱帯魚の種類をご紹介いたしました。
繁殖期を迎えた熱帯魚たちは、
普段とは違った行動を見せたり
独特の体色に変化したりと
とても興味深いものです。
繁殖を機に魚たちの新たな魅力を知り、
さらに熱帯魚飼育に夢中になる方も
少なくありません。
通常の飼育に慣れてきた皆さんも、
ぜひ最初は簡単な種類から
繁殖にチャレンジしてみてくださいね!