アクアリウムのコケの対策!掃除や除去の方法&原因を解説

アクアリウムを趣味とする方の多くが
一度は経験するという「コケ問題」。

こだわりのレイアウトを施しても
コケが生えてしまうと
美しさが一気に損なわれてしまい、

のんびりと鑑賞を楽しむどころでは
なくなってしまいますよね・・・。

そんなアクアリストにとって
憎き存在ともいうべきコケですが、
うまく対処するには
どうしたら良いのでしょうか。

今回の記事では、
アクアリウムに蔓延るコケへの対策方法や
効果的な除去方法などについて
詳しく解説してまいりたいと思います。

コケに悩まされている皆さんは、
ぜひ参考にしてみてくださいね。

アクアリウムのコケ対策!7つのポイントまとめ

それではさっそく、
アクアリウムのコケ対策のポイント
以下の3つの観点からご紹介していきます。

  • 水槽環境の見直しによる対策
  • コケ取り生体による対策
  • 薬品による対策

コケの種類や発生状況などに応じて
ご自身の取り組みやすいものから
始めてみてくださいね。

①アクアリウムの光量を調整する

アクアリウムのコケにお悩みの皆さんに
まず見直していただきたいのは
「光量」です。

照明は水草水槽には必要不可欠ですが、
水槽環境に対して光量が多すぎたり
照明の点灯時間が長すぎたりすると
コケの繁殖を促すことになります。

一般的に、
アクアリウムの照明点灯時間は
8時間前後が最適とされています。

それ以上長い時間点灯しているという方は
8時間前後になるように調整してみましょう。

ライフスタイルの関係上
時間の管理が難しい場合は
タイマーの導入をおすすめします。

また、最近では
水草の育成に適した光量の強い照明も
販売されていますが、

水草をほとんど植えていなかったり
低光量でも十分育つ種類を育てているなら
照明器具自体を見直してみても
良いかもしれません。

②二酸化炭素を管理する

皆さんもご存知のとおり、
水草が光合成を行うためには
光だけでなく二酸化炭素が必要です。

水草水槽を立ち上げるうえで
CO2添加装置が必須とされているのは
そのためですが、

十分な量の二酸化炭素を
水中に補給することは
コケの抑制にも繋がります。

いくら光や養分が十分にあっても、
水中の二酸化炭素の量が足りなければ
水草は光合成を行うことができません

そうなると、
水草に吸収されることなく
余ってしまった水槽内の養分は
コケの肥料となってしまうのです。

CO2添加装置を設置しているのに
コケが発生するという場合は、
添加量を見直してみましょう。

どちらかというと光量に対して
二酸化炭素を多めにしたほうが
コケの発生を抑えられるようです。

⇒アクアリウムにCO2を!初心者でも添加できる量や方法を紹介
添加量の目安については
こちらの記事で解説しています。

③水温を調整する

また、アクアリウムのコケは
低水温よりも高水温の時のほうが
多く発生する傾向があります。

特に水温が30℃前後まで上昇すると、
水草の生長だけでなく
濾過バクテリアの活動も鈍ります。

その結果、
水槽内の濾過機能が低下して
富栄養状態となり、
コケが一気に増殖してしまうのです。

高水温はお魚やエビなどの生体にも
悪影響を及ぼしかねませんので、
夏場はクーラーを導入するなどして
水槽に高水温対策を施しましょう。

④エビに食べてもらう

さらに「生体に食べてもらう」というのも
有効なコケ対策のひとつ。

コケを食べる生体は色々いますが、
中でもその代表格として
知られているのがエビ類です。

混泳している魚と喧嘩することもなく
幅広い種類のコケを食べてくれるので、
小さいながらも優秀な掃除屋さんとして
多くのアクアリウムで重宝されています。

特にコケ取り能力が高いのは
こちらの「ヤマトヌマエビ」。


出典:https://www.shopping-charm.jp/

淡水エビとしては大型で
体長4cmほどまで成長しますが
そのぶん食べてくれるコケの量も多く、

60cm水槽なら10匹程度入れておけば
明らかにコケが減少していくのが
わかるでしょう。

見た目はやや地味ですが、
コケを探して水槽内を歩き回り
ツマツマと食べる様子は
とっても可愛らしいですよ。

ただ、コケが少なくなると
水草を食べてしまうことがあるので、
飼育数には注意しましょう。

水草の食害が気になる場合は
ヤマトヌマエビよりも一回り小柄な
「ミナミヌマエビ」でも良いですが、
コケ取り能力はやや劣ります。

⑤貝に食べてもらう

水槽の壁面にこびりついた
茶コケや斑点状藻の除去は、
貝類にお任せしましょう。

ガラスにぴったりと張り付いて
舐め取るるようにして
コケを食べてくれるので、

貝が移動した部分は
まるで指でなぞったかのよう
キレイになります。

水槽内のコケを食べる貝としては
次のような種類が知られています。

  • 石巻貝
  • フネアマ貝
  • シマカノコ貝
  • ラムズホーン
  • ヒメタニシ など

中でもフネアマ貝は
”最強のコケ取り貝”などと呼ばれるほど
すさまじいコケ取り能力の持ち主です。


出典:https://www.shopping-charm.jp/

ただ、フネアマ貝は吸引力が非常に強く
ガラス面などにくっつくと
簡単には引き剥がせません。

アクアリウムの様子を写真に収めたい時など
ちょっと退いてほしい時も
あるかもしれませんが、

無理に剥がそうとすると弱ってしまい
最悪の場合死に至ることもあるので
注意しましょう。

また、水槽内のコケが少なくなると
餓死してしまう恐れがあるため、
大量に投入するのは避けてください。

60cm水槽なら1~2匹いれば十分です。

⑥酢を活用する

アクアリウムに発生するコケのうち
黒髭コケと呼ばれるものは
酢を使った除去が有効だとされています。

黒髭コケとはその名のとおり
黒い髭のような見た目が特徴で、
手作業では完全に除去するのが難しい
厄介なコケのひとつです。


出典:https://www.shopping-charm.jp/

コケの除去に使用する酢の種類としては、
ペットの皮膚病対策などにも使用される
「木酢液」が一般的なようです。

使い方ですが、
飼育水に直接添加するのではなく

コケの生えてしまったものを
一度水槽から取り出して
刷毛などを使って塗布します。

水槽から取り出すのがどうしても困難な場合は
スポイトなどを使って直接吹き付けても
良いとされていますが、

木酢液は弱酸性なので
入れすぎによるPH値の急低下には
十分注意しましょう。

酢をかけるとコケは赤く変色しますが、
この状態で水槽に戻しておけば
あとは自然分解されるか
エビ類が食べてくれます。

こちらの動画で詳しいやり方が
紹介されていますので、
ぜひ参考にしてみてください。

コケが一掃された後の水槽では、
魚たちも快適そうに泳いでいますよ。

⑦オキシドールを使用する

また、藍藻と呼ばれる
ドロっとした緑色の膜状のコケには
消毒薬として知られるオキシドールが
有効だという説があります。

藍藻はシアノバクテリアともいい
性格にはコケというより細菌の類で、
発生すると美観が損なわれるだけでなく
イヤな臭いを発するのも特徴です。

ただ、他のコケに比べて付着力が弱く
手作業の除去も難しくないので、
発生したらまず手で取り除いてみましょう。

薬品を使った除去は強力ですが、
少なからず生体にダメージを与える
恐れもありますので、

藍藻が広範囲に及んでいるなど
手の施しようがないという場合のみ
使用を検討してみてください。

また、使用する際には
濃度に十分注意しましょう。

なお、詳しいやり方は
こちらの動画で紹介されています。

アクアリウムのコケを掃除する方法は?

続いては、
アクアリウムに発生してしまったコケを
掃除する方法について解説していきます。

まず、水槽のガラス面に付着した
茶コケや斑点状藻の掃除は、
次のような道具を用意しておくと
作業がしやすくなります。

  • スクレーパー
    (三角定規でも代用可)
  • スポンジ

スクレーパーとは
汚れをこそげ取るヘラ状の器具のことです。


出典:https://www.shopping-charm.jp/

ホームセンターなどで購入できますが、
手に入らない場合は
三角定規でも代用が可能です。

ガラス面を覆うコケは
水槽全体の美観を損ないますので、
このスクレーパーやスポンジを使って
定期的に擦り落としていきましょう。

水中に残ったコケの残骸は、
網を使って掬い取るか
排水ホースで吸い出しておくと
フィルターの汚れを防げます。


出典:https://www.shopping-charm.jp/

以前の記事でも何度かご紹介していますが、
こちらの『水作 プロホース』を使うと
残骸処理が簡単に行えます。

底床に発生した藍藻やミドロなどの
吸い出しにも使えますよ。

アクアリウムの流木についたコケを落とすには?

次に、流木や石などのコケ落としには、
以下のような方法が有効です。

  • 歯ブラシなどで擦り落とす
  • 熱湯に浸けて枯らす
  • 木酢液をかけて枯らす

まず、もっとも単純なのは
ご家庭にある歯ブラシやタワシを使って
コケを擦り落とすという方法です。

表皮の隙間など
歯ブラシでは落としにくい部分は
デンタルフロス(糸ようじ)
擦るのも良いでしょう。

作業は対象の流木や石を水槽から取り出して
行うのが望ましいですが、

レイアウト上どうしても難しい場合は
コケの残骸が水中に舞わないように
排水ホースなどで吸い出しながら
行ってください。

また、水槽から取り出せる流木なら
熱湯で煮佛してコケを枯らすという
方法も効果的です。

流木に適した鍋がない場合は
耐熱のバケツに熱湯を注いで
その中に入れておくだけでも構いません。

枯れたコケは
エビやオトシンクルスなどが
好んで食べてくれますが、

コケ取り生体がいない場合は
ブラシなどで擦り落としてから
水槽に戻してください。

アクアリウムのコケを防止するには?

水槽全体の美観を損なう厄介なコケは、
できることなら発生する前に
予防したいですよね。

では、コケはなぜ発生するのでしょうか。

主な原因の一つとして、
「飼育水の富栄養化」が挙げられます。

富栄養化とは?
生体の食べ残した餌や排泄物、
枯れてしまった水草など
飼育水に多くの栄養分が
含まれている状態のこと。

この水槽内に蓄積した栄養分は、
水草や水中の微生物だけでなく
コケの養分にもなりますので、

定期的な水換えや
濾材のメンテナンスを行って
富栄養化を防ぎましょう。

お魚たちに与える餌の量も
食べ残しが出ないように
見直してみると良いですね。

また、先ほどご紹介した
エビ類や貝類などのような
コケ取り生体を飼育するというのも、
効果的な予防策のひとつです。

まとめ

今回の記事では、
アクアリウムに発生するコケの
対策方法や取り除き方について
解説してまいりました。

コケが発生してしまった時は、
ご自身の水槽環境を見直す
良いタイミングとも言えるでしょう。

餌の食べ残しや糞などで
水が汚れた状態が続いていないか、

水草を飼育している場合は
光合成に必要不可欠な光量や
二酸化炭素量は適切かどうか、

今一度確認してみることを
おすすめいたします!


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