カラフルな体色と
ヒラヒラの尾びれが魅力のグッピー。
見た目以上に丈夫で
飼いやすい熱帯魚ですが、
寿命はわずか1年前後。
ショップで販売されている個体は
生後3ヶ月を過ぎた成魚が多いので、
一緒に過ごせる時間は
実際もっと短いのかもしれません・・・。
飼い主としては寂しいですが、
それでもお別れをする前には
ある程度心の準備をしておきたいですよね。
では、グッピーが寿命を迎える時には
何らかの兆候があるものなのでしょうか。
そこで今回の記事では、
寿命が近付いたグッピーに
あらわれる兆候について調べてみました。
1日でも長く一緒に過ごすために
私たち飼い主ができることについても
まとめていますので、
ぜひ参考にしてみてください。
グッピーの寿命の兆候!尾びれを見ればわかるって本当?
寿命が近くなったグッピーには、
以下のような兆候があらわれるといいます。
- 体の色艶が悪くなる
- ひれが切れる・割ける
- 背が曲がる
- 尾びれが垂れ下がる など
私たち人間と同じように、
グッピーも年を取ると体のあちこちに
衰えが見られるようになります。
まず、色鮮やかだった体色は
艶が失われてくすんだようになり、
全体的に薄くなってきます。
ひれにもハリがなくなり、
そのために切れて短くなったり
割けたりすることも。
治癒力も弱くなっているので、
この傷付いたひれが
元通りになることはありません。
さらに体の筋力が衰えたせいで、
自慢の大きな尾びれが垂れ下がり
背中が曲がってくる個体もいるようです。
ただ、こうした体の変化が
見られるからといって、
それが必ずしも老衰によるものとは
限りません。
体色やヒレの異常は
病気の症状である可能性もあるので、
しっかりと見極める必要があります。
なお、グッピーがかかりやすい病気の症状は
こちらの記事で詳しく解説していますので、
ぜひ参考にしてみてください。
グッピーの寿命は出産で変わるの?
グッピーの寿命は
10ヶ月~1年ほどと言われていますが、
どちらかというと
オスよりもメスのほうが短い傾向が
あるようです。
これには”出産”が影響していると
考えられており、
グッピーのメスは
生後約3ヶ月で成熟期を迎え、
寿命までのおよそ半年の間で
2~4回も出産をします。
出産は体力を必要とする行為ですから、
それを短期間のうちに何度も繰り返すのは
体の小さなグッピーにとっては
相当大きな負担でしょう。
出産を終えて力尽きたかのように
元気がなくなるメスの個体がいますが、
こうなってしまうと
塩浴や薬浴を行っても思うように回復せず
やがて息絶えてしまうケースが多いようです。
自らに与えられた
”次の世代を残す”という使命を
まさに命がけで果たすとは
なんと健気なのでしょうか・・・。
助けてあげることができないのは
とても悲しいですが、
天寿を全うするその日まで
優しく見守ってあげたいですね。
グッピーの寿命は外国産と国産で違う?
さらにグッピーの寿命は
”国産”か”外国産”かによっても違いがあり、
一般的に国産グッピーのほうが
長生きしやすいと言われています。
というのも、外国産グッピーは
長距離輸送によるストレスで
体が弱っている個体が多く、
国産グッピーに比べて
病気にかかりやすい傾向があるのです。
ただ、お迎えした後は
飼育環境の影響によるところも
少なからずあるでしょうから、
適切な環境で飼育すれば
もともと病気の個体でない限りは
それなりに長生きさせることも
不可能ではないのかもしれません。
グッピーに長生きしてもらうには?寿命をのばす3つのコツ
他の熱帯魚に比べて短命なグッピーですが、
適切な環境で健康的に飼育することで
長生きしてくれる可能性も高くなります。
丈夫なグッピーが育つ
環境作りのポイントは次の3つ。
- 水質・水温の管理を徹底する
- 過密飼育を避ける
- 水流の強さに注意する
では、それぞれについて
詳しく見ていきましょう。
1.水質・水温の管理を徹底する
グッピーも私たち人間と同じで、
体が弱って免疫力が低下していると
病気にかかりやすくなります。
水質の悪化や極端な高水温・低水温は
グッピーを弱らせる原因になりますので、
日頃からしっかり管理しましょう。
グッピーは新しい水を好むので、
水換えは週に1回、1/3程度を目安に
行うのが望ましいとされています。
急激な水温変化が起こらないよう
水温合わせも忘れずに行ってくださいね。
最適な水温は
一般的な熱帯魚と同じ23~26℃。
気温の変化に応じて
ヒーターや冷却ファンを設置して
うまく調整していきましょう。
なお、グッピー水槽の水温管理については
こちらの記事で詳しく解説していますので
ぜひ併せてご覧ください。
2.過密飼育は避ける
こちらの動画のグッピーたち、
半年でなんと200匹以上にまで
増えたのだそうです・・・!
グッピーは非常に繁殖力旺盛で、
卵胎生で稚魚の生存率も高いことから
放っておくとあっという間に数が増えて
水槽が過密状態になる可能性があります。
水槽の大きさに対して魚の数が多いと、
飼育水が汚れやすいうえに
グッピーたちにもストレスがかかるので
病気が発生しやすくなります。
水槽に泳がせるグッピーの数の目安は、
”水5Lに対してグッピー1匹”。
たとえば45cm規格水槽(水量32L)なら
飼育数は5~6匹前後が適当です。
数を増やすなら水槽をサイズアップするか
複数の水槽に分けましょう。
3.水流の強さに注意する
また、体のサイズに比べて
尾びれが大きなグッピーは、
泳ぐのがあまり得意ではありません。
そのため、水槽内に強い水流があると
流れに巻き込まれて弱ってしまったり、
尾びれが傷付いて感染症にかかることも。
とはいえ、水流の発生源である
フィルターやエアーポンプは、
グッピーが快適に過ごせるための
環境を整えるうえで不可欠なものですので、
うまく調整して使っていきましょう。
水流の強弱を設定できる機種を選ぶほか、
グッピーが水流から逃れられるように
水槽内に水草の茂みを作るのも有効です。
グッピーを繁殖させるには?
他の熱帯魚に比べて短命なグッピーですが、
その短い一生の間に
たくさんの赤ちゃんを産んでくれるので、
うまく繁殖させることで
次の世代、その次の世代・・・と
長期的に飼育を楽しむことも可能です。
グッピーは繁殖力が強いので、
健康なオスとメスを一緒にしていれば
いつの間にか小さな赤ちゃんが
泳いでいることも珍しくありません。
ただ、そのままにしていると
親や他の混泳魚に捕食されたり
つつかれて死んでしまうことがあるので、
赤ちゃんはある程度の大きさになるまで
隔離して育ててあげましょう。
大切にお世話していけば、
3ヶ月ほどで立派なグッピーへと
成長してくれるはずですよ!
こちらの記事では
より確実な繁殖方法を解説していますので、
繁殖に挑戦する方はぜひ参考にしてください。
まとめ
今回の記事では、
グッピーに寿命が近付いている時の兆候や
長生きさせるための飼い方のコツについて
解説してまいりました。
グッピーの寿命は
ある程度見た目で判断することが
できそうですね。
日に日に弱っていく姿を見るのは
心苦しいものですが、
これまで楽しませてくれたことに感謝しつつ
命の終わりを見届けてあげることが
私たち飼い主の使命ではないかと思います。
後悔のないように、
最後までしっかりお世話してあげてください!