グッピーの水温!ヒーターが必要なのは冬だけじゃない!?

現在では世界中の愛好家たちによって
様々な品種が作出されているグッピーですが、
もともとは南米の熱帯域が原産のお魚です。

そのため、日本の家庭の水槽内で
元気で暮らしてもらうためには、
「水温の管理」が重要なポイントになります。

では、皆さんは、
グッピーたちが快適に過ごせる水温は
どのくらいだか知っていますか?

飼育を始めて間もない初心者さんの中には
「実はよく知らない・・・」なんて方も
いらっしゃるかもしれませんね。

しかし、そのままではいけません!

適正でない水温での飼育は
グッピーの体に大きな負担がかかり、
病気になったり寿命が縮まる原因にも
なりうるのです。

そこで今回の記事では、
グッピー飼育に適した水温や
水温をうまく管理する方法について
詳しく解説していきたいと思います。

グッピー水槽には欠かせない
ヒーターの効果的な使い方などについても
ご紹介していますので、
ぜひ参考にしてみてくださいね!

グッピーにとっての適温ってどれくらい?

まず最初に、
グッピーの飼育に適した水温について
おさらいしておきましょう。

グッピーの飼育に最適な水温は
一般的な熱帯魚と同じ23~26℃です。

この範囲に保って飼育していれば、
グッピーは活発に動き、
餌もよく食べてくれます。

では、水温が適正値から外れた場合は
どうなるのでしょうか。

熱帯魚であることからも想像できるように
グッピーは低水温が苦手です。

水温が20℃を下回ると、
グッピーの体の活性は徐々に低下しはじめ
餌も食べずにじっとしていることが
多くなります。

さらに水温が下がれば体はどんどん衰弱し、
免疫力が低下して病気にかかったり
命を落とす個体も出てくるでしょう。

一方、28℃を超える高水温も
グッピーの体力を激しく消耗させ、
危険な状態に陥ることがあります。

つまり、水温は低すぎても高すぎても
グッピーの健康を損なう原因になるのです。

グッピーは夏も冬も一定の水温がいいって本当?

また、グッピー水槽の水温を管理するうえで
もう一つ注意したいのが「水温の変化」です。

冒頭でも触れたとおり、
グッピーは南米の熱帯域が原産です。

熱帯とは簡単に言うと
年間を通して温暖な地域のことで、
私たちが暮らす日本のように
季節ごとの気温の変化がほとんどありません。

そうした変化の少ない環境で暮らしてきたため
そもそもグッピーの体というのは
水温の変化に対応できるものではないのです。

緩やかな変化であれば
まだ耐えることも可能ですが、

急激な変化が起こると
体に大きな負担がかかって病気になったり
最悪ショック死することもあります。

したがって、グッピー水槽の水温は
季節を問わずなるべく一定に
保ってあげるようにしましょう。

日頃行う水換えの際の水温変化も
グッピーのストレスになりますので、
必ず温度合わせを行ってくださいね。

グッピーの水温管理にはヒーターが必須?

では、水の温度を常に安定させておくには
どうしたら良いのでしょうか。

「室温=水温」という考え方もありますが、
常にグッピーたちが好む水温になるように
部屋の温度を調節するのは難しいですよね。

そこで用意しておきたいのが、
水槽用の「ヒーター」です。

冷え込みが厳しくなる真冬の
低水温対策としてはもちろんのこと、

春や秋のような朝晩の寒暖差や
日によって温度差がある時期にも
ヒーターを設置しておけば、

水温が短時間のうちに
急激に変化するのを防ぐことができます。

ヒーターは各メーカーから
様々なタイプが販売されていますが、
初心者さんは温度固定式のオートヒーター
もっとも扱いやすいでしょう。

このタイプのヒーターは
水温26℃に設定されているものがほとんどで、
それ以上になると自動的に電源が切れるため
水温が上がりすぎる心配がありません。

配線も少なくコンパクトに設置できるので、
水槽まわりが何かとゴチャつきがちな
小型水槽での使用にも最適です。

メーカー別のおすすめヒーターは
以下の記事でご紹介していますので、
ぜひ参考にしてみてください。

⇒グッピーの飼育!ヒーターなしでも大丈夫なの?

また、ヒーターの設置方法については、
こちらの動画が参考になるでしょう。

なお、一般的に水槽用のヒーターは
1年程度が寿命とされています。

壊れてしまう前に定期的に交換するか、
常に予備用のヒーターを
1本準備しておくことをおすすめします。

また、ヒーターの異常や故障などのトラブルは
外から見ただけではわかりにくいものです

ヒーターを使用する際には
水槽に水温計を設置して、
水温が一目でわかるようにしておきましょう。

グッピーのヒーターにかかる電気代はどれくらい?

ヒーターを使用して水温を管理するとなると、
「月々の電気代が気になる・・・」
という方もいらっしゃるでしょう。

ヒーターにかかる電気代は、
使用するヒーターの消費電力(W)と
ヒーターの稼働時間によって変わります。

1kWhあたりの電気料金は
契約している電力会社によって異なりますが、

たとえば「1kWh=27円」として
ヒーターを1日12時間稼働させた場合の
電気料金を計算すると次のようになります。

W数1日の電気代1ヶ月の電気代
50W16円486円
80W26円777円
100W32円972円
120W39円1,166円
150W49円1,458円

24時間付けっ放しにする場合は、
単純にこの倍ということになります。

水槽だけにかかるものだと考えたら
高いと感じる方もいるのではないでしょうか。

他にご家族がいる場合は、
「電気代どうにかならないの?」なんて
耳の痛いことを言われてしまう可能性も
ありそうですよね・・・(笑)

電気代が気になる時は、
段ボールや発泡スチロールなどの
保温性の高い素材を利用して

水槽の周りをぐるっと囲ってみましょう。

鑑賞性は損なわれてしまいますが、
水槽が保温されることによって
ヒーターの稼働時間が短くなるので、
電気代を節約することができますよ。

また、ヒーターを購入する際は
設置する水槽のサイズに
合ったものを選ぶ
ようにしましょう。

W数が低いと水温が上がりにくいため、
そのぶん稼働時間が長くなり
電気代がかかってしまいます。

外箱や取扱説明書などに
W数と適応可能な水槽サイズが
記載されていますので、
必ず確認するようにしてくださいね。

グッピーのヒーターはいつから使えばいい?

では、グッピー水槽のヒーターは
いつ頃から稼働させたら良いのでしょうか。

電気代をできるだけ抑えたい方は
「ギリギリまで使いたくないな・・・」
なんて思っているかもしれませんね(笑)

ヒーターを稼働させるタイミングは
お住まいの地域によっても異なりますが、
朝晩の寒暖差が大きくなってきたら
そろそろ必要な時期だと考えて良いでしょう。

筆者の住む北海道なんかもそうですが、
早いところだと9月上旬あたりでしょうか。

熱帯魚にとって1℃の水温変化は、
私たち人間に置き換えると8~10℃に
相当するといいます。

つまり、グッピーにとっては
たった1℃水温が下がるだけで
熱めのお風呂と温水プールほどの
水温の違いを感じることになるのです。

それだけ水温差を感じれば
当然体にも負担がかかりますから、
ヒーターはできるだけ早めに
用意しておくようにしましょう。

しばらく使用していなかった
ヒーターを稼働させる場合は、
事前に異常や故障などがないか
動作確認を行ってくださいね。

また、ヒーターを外す時期にも
注意が必要です。

地域によっては5~6月になると
暑いと感じるほど気温が上がる日も
増えてきますが、

梅雨時期は秋口と同じように
朝晩にかけて気温が下がることも多いので
設置しておくと水温の急変を防げます。

なお、サーモスタット一体型のヒーターなら、
1年を通して付けっ放しでも構いません。

グッピーは水温が高い時も死ぬことがあるって本当?

適正水温の項でも少し触れましたが、
いくらグッピーが熱帯魚であるとはいえ
高すぎる水温は良くありません。

高水温はグッピーの体力を奪うだけでなく、
水温の上昇に伴い水中の酸素量が減るため
酸欠状態に陥りやすくなります。

最悪の場合、命にかかわるほどの
危険な状態になることもあるので、

特に水温が上がりやすい夏場は
以下のような方法で
高水温対策を行いましょう。

  • 冷房器具で室内全体の温度を下げる
  • 水槽の照明をリフトアップする
  • エアレーションをする
  • 水槽用クーラーや
    冷却ファンを導入する

アクアリウムの高水温対策は、
「上昇した水温を下げる」よりも
「水温の上昇を防ぐ」ように
工夫することが大切です。

まずは水槽のある部屋全体を涼しくして
水温上昇をできるだけ抑えましょう。

エアコンなどの冷房器具を稼働させるのが
もっとも手軽で簡単ですが、

電気代が気になるという場合は
カーテンやフィルムなどを利用して
窓からの光を遮光するだけでも効果的です。

また、照明から発せられる光も
水温が上がる要素の一つですので、
水面から離して設置しましょう。

蛍光灯タイプの照明を使用しているなら、
発熱の少ないLEDに変えるのもおすすめです。

さらに夏場のエアレーションは、
酸欠の防止になるだけでなく
気化熱によって水温の上昇も抑えてくれます。

ただしグッピーは強い水流が苦手なので、
様子を見てエアーの量を調節してください。

気温35℃を超えるような猛暑日が
何日も続くような地域にお住まいの場合は、

上記のような対策と併せて
市販の水槽用クーラーや冷却ファンの導入も
検討したほうが良いかもしれません。

冷却ファンを使用すると、
水槽環境や機種によっても異なりますが
平均でマイナス3~4度の水温低下が
期待できると言われています。

なお、水槽に氷や冷たい水を投入して
水温を下げるのは絶対にNGです!

確かに一時的に水温は下がりますが、
急激な温度変化によって
グッピーの体に負担をかけてしまいます。

まとめ

今回の記事では、
グッピーの飼育に適した水温や
水温をうまく管理する方法について
解説してまいりました。

私たち人間も暑い日が続くと夏バテをしたり
寒い冬には風邪をひきやすくなったりと
体調が気温に左右されることがありますが、

グッピーも同じように
水温が高すぎても低すぎても
健康状態に悪影響が出てしまいます。

適正水温から1℃外れたくらいであれば、
おそらく多くのグッピーが
耐えることができるでしょう。

しかし、生きているからといって
そのまま何もしなければ、
ただでさえ短いグッピーの寿命を
さらに縮める原因になりかねません。

縁あってお迎えしたグッピーたちが
末永く元気でいられるように、

これまで問題なく飼育できていた方も
ぜひ一度水槽環境や管理方法を見直して、
1年を通して適正な水温を維持できるように
心掛けていきましょう!

⇒グッピーの寿命には兆候がある?尾びれや出産で変わるって本当?

なお、こちらの記事でも
元気で長生きなグッピーを育てる
飼育のコツをご紹介していますので、
ぜひ併せてご覧ください。


にほんブログ村 観賞魚ブログへ




4.グッピー
お魚さんといっしょ
タイトルとURLをコピーしました