初めてアクアリウムに
挑戦する方が悩むことといえば、
「飼育する魚選び」もその一つ。
アクアショップの水槽を泳ぐ魚達は
どれも美しく魅力的に見えて、
目移りしてしまいますよね。
そんな時、
飼育に関する知識が少ない初心者さんは
見た目の好みだけで魚を選んでしまいがち。
しかし、魚の飼育難易度は
種類によって大きく異なります。
ある程度の経験と知識を必要とする
飼育難易度が高い魚を
初心者さんが育てても、
うまくいくことはまずありません。
そこで今回の記事では、
アクアリウム初心者さんにおすすめの
飼いやすい魚の種類をご紹介します。
選び方のポイントや
水槽に入れる際の注意点などについても
解説していますので、
ぜひ参考にしてみてくださいね。
アクアリウムの魚の選び方!初心者は淡水魚がおすすめ?
まず最初に、
魚の選び方のポイントについて
解説していきたいと思います。
魚は生息域によって
淡水性と海水性に分かれることは
皆さんもご存知ですね。
アクアリウムではどちらの魚も
飼育することは可能ですが、
難易度としては海水魚よりも
淡水魚のほうが低いと言えます。
淡水魚にも様々な種類がいますが、
初心者さんは以下のポイントをおさえて
選ぶようにすると失敗が少ないでしょう。
【初心者向け】魚選びのポイント
- 水温・水質の変化に強い
- 大型化しない
- 他魚を攻撃しない
アクアリウムを始めたばかりの頃は、
水温や水質の調整が
なかなかうまくいかないことも
多いものです。
最初に飼育する魚は、
水温・水質とも幅広く適応でき、
変化にもある程度強い種類を
選ぶと良いでしょう。
また、魚の種類によっては
成長すると1mを超えるほど大型化したり
気性が荒く他魚を攻撃するものも。
そうした性質を知らずに飼ってしまうと
後々困ったことになりかねませんので、
サイズや性格などについても
事前に調べておきましょう。
アクアリウム初心者におすすめ!飼いやすい魚5選
では、初心者さんが飼いやすいのは
どんな魚なのでしょうか。
先にお話した選び方のポイントを踏まえて
淡水性の魚の中から5種類を
ピックアップしてみましたので、
ぜひ参考にしてください。
①メダカ
- 最大体長:3~4cm
- 水温:5~28℃
- 水質:中性~弱アルカリ性
メダカといえば、
一昔前までは近所の川や用水路などで
よく見かけた魚ですが、
近年では品種改良によって
観賞価値が高いものも続々と登場し、
各種メディアでも話題となっています。
体長3cmほどと小さいわりに
非常に丈夫な魚で、
病気にさえかからなければ
水質の悪化や低水温にも耐える
強い生命力を備えています。
加温なしでも飼育できるので、
アクアリウムの初期費用を
抑えたい方にもおすすめです。
また、メダカは繁殖力が旺盛で
同じ水槽でオスメスを飼っていると
いつの間にか卵を産んでいることも。
飼育にある程度慣れてきたら、
卵の孵化に挑戦してみるのも
楽しいでしょう。
②金魚
- 最大体長:15cm~
- 水温:10~25℃
- 水質:中性~弱アルカリ性
日本でもっとも有名な観賞魚といえば、
やはり「金魚」ですよね。
飼育の歴史は古く、
江戸時代には庶民の間でも
広く親しまれていたそうです。
現在では国内外の愛好家によって
多種多様な品種が作出されており、
その数はなんと100種以上。
縁日の金魚すくいでお馴染みの
「小赤」や「出目金」のほか、
長い尾が美しい「琉金」、
頭にコブをもつ「らんちゅう」など、
好みの種類を選ぶのも楽しいでしょう。
もともと丈夫な魚なので、
飼育自体は難しくありません。
特に国内で繁殖された個体は
日本の水に慣れているので
導入時の失敗が少ないです。
ただし、金魚は
フナを原種とすることから、
飼育環境によっては
30cm近くまで成長することも。
飼育水槽は成長を見越したうえで
大きめのサイズを用意しておきましょう。
③ネオンテトラ
- 最大体長:4cm
- 水温:20~28℃
- 水質:弱酸性~中性
淡水熱帯魚の中でも
抜群の知名度と人気を誇るネオンテトラ。
近縁種にカージナルテトラがいますが、
こちらのほうが丈夫で育てやすく
安価で入手できるため、
初心者さんの入門種としても選ばれています。
鮮やかな赤と青の体色は
どんなレイアウトの水槽にも良く映え、
群泳させた時の美しさは
淡水熱帯魚の中でも随一。
性格も温和なので、
同じように穏やかな小型魚であれば
混泳させることもできます。
特にブラックネオンテトラや
ラミーノーズテトラなどの
小型カラシンとは相性が良いです。
低コスト・飼育のしやすさ・美しさの
すべてが揃うネオンテトラは、
初心者さんが熱帯魚の魅力を知るには
うってつけの魚と言えるでしょう。
④アカヒレ
- 最大体長:4cm
- 水温:10~27℃
- 水質:弱酸性~弱アルカリ性
その名のとおり赤く染まった
美しいヒレをもつ「アカヒレ」は
中国原産のコイの仲間です。
アカヒレの魅力は、
淡水魚界”最強”と言われるほどの
強靭な生命力。
水質の悪化や低水温、酸欠に強く、
コップのような小さな容器でも
飼育できることから、
別名「コッピー」としても知られています。
寿命も比較的長めで、
適切な飼育環境で飼育すれば
4~5年は生きられるとか。
見た目の派手さはやや欠けますが、
じっくり飼育を楽しみたい方には
おすすめの魚です。
⑤ミナミヌマエビ
出典:https://shrimpstyle.shop-pro.jp/
- 最大体長:3cm
- 水温:10~28℃
- 水質:弱酸性~弱アルカリ性
近年人気が高まっている
シュリンプの仲間からも
おすすめを1種類ご紹介しましょう。
ミナミヌマエビは、
関西以南に生息する小型の淡水エビです。
ビーシュリンプなどと比べると
やや地味な見た目ですが、
最近では品種改良によって
赤みや青みが強いものも登場しており、
多彩なカラーバリエーションが
楽しめるようになりました。
シュリンプの中では比較的丈夫で
水質への順応力も高いため、
小型の水槽やボトルアクアリウムでも
飼育することが可能です。
ただし高水温と酸欠には弱いので、
特に夏場は注意しましょう。
また、ミナミヌマエビは
水槽内に繁茂したコケ(藻)を
よく食べてくれるため、
熱帯魚のタンクメイトとしての
飼育もおすすめです。
しかし大型魚が混泳相手だと
餌にされる恐れがありますので、
ネオンテトラなどの小型魚を
選ぶようにしてくださいね。
アクアリウムに入れていい魚の数は?
鮮やかな熱帯魚が群れで泳ぐ様は
何とも美しいものですよね。
これから水槽を立ち上げる皆さんの中には
「どうせならたくさんの魚を泳がせたい!」と
思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、ひとつの水槽内で飼育できる
魚の数には上限があります。
水槽の大きさに対して魚の数が多すぎると、
水質の悪化や酸素不足などによって
魚たちの寿命を縮めてしまうことに
なりかねません。
飼育できる魚の数は
水槽の水量と魚の大きさ(体長)を
目安に考えるのが一般的です。
水槽の大きさと飼育する魚の種類が
ある程度決まっている方は、
以下の計算式にあてはめてみましょう。
=飼育できる魚の数
たとえば体長3cmのメダカを
水量60Lの水槽で飼育するなら、
飼育できる数は20匹になります。
ただし、実際の水量は
レイアウトや水深によっても
変わってくるので、
目安よりもやや少なめの数で
飼育したほうが良いでしょう。
⇒アクアリウムの初心者はセットがおすすめ!費用や水槽の選び方は?
こちらの記事では、
初めてのアクアリウムにおすすめの
水槽セットをご紹介しています。
水槽選びに迷っている方は、
ぜひ併せてご覧ください。
アクアリウムの魚の入れ方は?
ショップで購入してきた魚を
自分の水槽に迎え入れる前には、
必ず「水合わせ」を行うようにしましょう。
袋を開封していきなりドボン、は
絶対にいけません。
魚が環境の急激な変化によって
体調を崩してしまわないように
水温と水質を合わせる作業。
私たち人間も、
引っ越しなど環境の変化を経験した後に
体に不調を感じることがありますね。
これと同じで、
水温や水質が変化することは
魚にとって大きなストレスであり、
最悪ショック死してしまうことも。
せっかくお迎えした魚たちを
可哀想な目に遭わせないように、
正しい水合わせの手順を
覚えておきましょう。
水合わせの方法にはいくつかありますが、
魚にとって負担の少ない「点滴法」で
行うのがおすすめです。
詳しい手順については
以下の動画がわかりやすいと思います。
特に水質に敏感なエビ類などは、
水がポトン、ポトン・・・と
1滴ずつゆっくり落ちるように
コックで調整するとより安全です。
まとめ
今回の記事では、
アクアリウム初心者におすすめの魚や
水槽にお迎えする際のポイントなどを
ご紹介してまいりました。
アクアリウムの入門種として選ばれる魚は
他にもたくさんいますが、
初心者さんはまず1~2種類など
少ない種類で飼い始めることを
おすすめします。
魚とじっくり向き合い
一つ一つ経験を積んでいくことで、
自然と飼育に関する知識が
身に付いていくことでしょう。
少しずつレベルを上げて、
いずれは様々な魚の飼育に
挑戦してみてくださいね!
⇒アクアリウムの水草の種類!水槽に人気のおすすめ10選
こちらの記事では、
初心者さんも育てやすい
おすすめの水草をご紹介しています。
お魚と一緒に水草育成を楽しみたい方は
ぜひ併せてご覧ください。