メダカは基本的に、
屋内でも屋外でも飼育が可能。
これからメダカを飼い始める方は、
どちらで飼育しようか
迷っているのではないでしょうか。
おしゃれなインテリアのような
アクアリウムも素敵ですし、
四季折々の表情が楽しめる
ビオトープにも憧れますよね!
では、メダカを屋内で飼育するのと
屋外で飼育するのとでは、
どのような違いがあるのでしょう。
そこで今回は、
メダカの屋内飼育と屋外飼育の違いを
育て方や管理方法などの様々な観点から
徹底比較してみました。
飼育場所を決める際の
参考にしてみてくださいね!
メダカの飼育を【屋内】でする方法をご紹介!
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それでは早速、
メダカを屋内で飼育する方法から
ご紹介していきますね。
メダカは基本的に
どんな容器でも飼育が可能。
ボトルアクアリウムが流行している近年では、
ガラスジャーなどのおしゃれな容器で
屋内飼育を楽しむ人も増えています。
一見すると屋内のほうが
手軽に飼育できるように思えますが、
実際のところはどうなのでしょうか。
それでは、詳しく見ていきましょう!
⒈用意するもの
メダカを屋内で飼育する場合には、
以下のものを用意します。
- 水槽
- 底砂
- 水草
- 餌
- カルキ抜き剤
- 濾過機
- 水温計
- 照明器具(水槽の置き場所による)
- ヒーター(繁殖を考えている場合)
このほか、
飼育水を汲み置きするためのバケツ、
掃除用の網やスポンジ、スポイトなども
先に準備しておいたほうが良いでしょう。
また、アクアショップやホームセンターでは
水槽や濾過機などの飼育用品が
セットになったものも販売されています。
出典:http://spectrumbrands.jp/aqua/
こちらはコンパクトなキューブ水槽と
濾過機、メダカ用フードなどが
セットになっていますよ。
こちらの記事でも
おすすめ商品をご紹介していますので
ぜひ参考にしてみてくださいね。
⒉最適な水温は?
メダカがもっとも活発に行動するのは
水温18℃~28℃の間と言われています。
この範囲に水温を保ってあげれば
冬でも元気に泳ぎ回る姿を見せてくれますよ。
屋内で飼育する場合は
水温は室温と同じくらいになるため、
年間を通じて18℃~28℃の水温を保つことも
そこまで難しくありません。
人間が心地よいと感じる室温であれば、
水温も自然とちょうど良い具合に
落ち着いていきます。
⒊水槽の掃除の頻度はどれくらい?
水質の維持や水槽の美観を保つためにも、
定期的な水槽の掃除は欠かせません。
水槽の汚れは、ほとんどが
餌の食べ残しや糞によるもの。
つまり、動きが活発になり
食欲が旺盛になる時期には
水槽も汚れやすいということです。
- 春・秋:2週間に1回程度
- 夏:1週間に1回程度
- 冬:室内飼育の場合は2週間に1回程度
本来、メダカは水温が15℃を下回ると
冬眠状態になります。
そのため、冬場の水換えや掃除は
メダカに刺激を与えないためにも
行うべきではないのですが、
屋内飼育でメダカが冬眠しない場合は
水換えや掃除をする必要があります。
活発に泳ぎ回り、食欲も旺盛ならば、
2週間に1度くらいの頻度で
行うと良いでしょう。
⒋餌のあげ方
野生や屋外飼育のメダカは
水中のプランクトンや
小さな昆虫を餌にしていますが、
それらが発生しにくい屋内飼育では
主に市販のメダカ用フードで
飼育することになります。
- 成魚:1日1~2回
- 稚魚:1日3回
餌の与えすぎは水の汚れにつながるため、
メダカたちが食べきれるだけの量を
与えるようにしましょう。
また、小さな稚魚の場合は、
成魚用の餌を口に入る大きさまで
細かくすり潰すか、
稚魚用の餌を与えてくださいね。
稚魚の餌やりについては、
こちらの記事で詳しくご紹介しています。
⒌水槽に入れるメダカの数は?
水槽に入れるメダカの数は、
「水1リットルに対してメダカ1匹」を
目安に考えてください。
たとえば、水量10リットルの水槽なら
10匹のメダカが飼育できるという
計算になります。
水槽の規格サイズごとの水量と、
飼育可能なメダカの数をまとめてみましたので
参考にしてみてください。
水槽サイズ | 水量 | メダカの数(目安) |
30cm規格水槽 | 12L | 10匹前後 |
45cm規格水槽 | 32L | 20匹前後 |
60cm規格水槽 | 64L | 50匹前後 |
表に記載しているのは
水槽が空っぽの状態で
水を一杯に入れた時の水量です。
底砂を敷いたりレイアウトを施す場合は、
少し大きめの水槽を選ぶか
メダカの数を目安よりも少なめにしましょう。
窮屈な環境での飼育は
メダカにストレスを与えてしまうので
気を付けてくださいね!
⒍水槽の置き場所はどこがいい?
メダカの飼育には日光が必要不可欠。
太陽の光を浴びることによって、
丈夫な体が作られます。
屋内飼育の場合は
屋外と比べて日光が当たりにくいので、
十分な日当たりが確保できる場所に
水槽を設置してあげましょう。
ただし、窓際などの
直射日光が当たる場所は
水温の急激な上昇に注意が必要です。
夏場など日差しが強い時期は、
カーテンやすだれなどで調整してくださいね。
また、薄暗い場所に水槽を設置する場合は
日光の代わりに照明器具の光を
当ててあげるのも一つの手。
特にメダカに産卵させたい場合は
1日14時間程度の日照時間が必要になるので、
ライトを使って調整すると良いでしょう。
照明を当てると、
水槽も美しく見えますよ!
⒎おすすめの水草は?
屋内飼育の場合、
水槽の置き場所によっては
日当たり不足が懸念されますので、
少ない光量でも育つ水草がおすすめです。
- アナカリス
- ウィローモス
こちらはアクアリウムの代表格、
アナカリスです。
出典:https://www.shopping-charm.jp/
金魚や熱帯魚の水槽でも
よく見かける水草ですね。
低水温でも枯れないほど丈夫なので、
初心者さんも育てやすいでしょう。
こちらのウィローモスは、
名前のとおり苔の仲間です。
出典:https://www.shopping-charm.jp/
ウィローモスもとにかく丈夫で、
低水温や光量の少ない環境にも順応します。
ほぐして水槽の底に沈めるほか、
流木や石に巻き付けることも可能。
まさに「苔生した」ような
雰囲気が再現できるので、
和のアクアリウムを目指す方におすすめです。
メダカの飼育を【屋外】でする方法をご紹介!
それでは続いて、
メダカを屋外で飼育する方法をご紹介します。
屋外飼育の良いところといえば、
何といっても四季折々の自然の風景が
楽しめるところでしょう。
メダカの成長はもちろんのこと、
水生植物が花をつけたり紅葉する様子は
移りゆく季節を情緒たっぷりに
告げてくれます。
ただ、外で飼育するぶん
気候の影響をモロに受けてしまうため、
置き場所などには注意が必要です。
それでは、詳しく見ていきましょう。
⒈用意するもの
メダカを屋外で飼育する場合には、
以下のものを用意します。
- 水槽
- 底砂
- 水草
- 餌
- カルキ抜き剤
このほか、掃除用の網や
日除けのためのすだれなども
用意しておくと良いでしょう。
屋外飼育の場合の水槽は、
基本的にどんなものでも構いません。
ご家庭で使わなくなったベビーバスや
発泡スチロールの箱を再利用して
飼育している人もいるようです。
とはいえ、庭や玄関先など
人目に付く場所で飼育する場合には、
やはり見栄えも重視したいところですよね。
そこでおすすめなのが「睡蓮鉢」です。
出典:https://www.shopping-charm.jp/
こちらの睡蓮鉢は発泡スチロール製で軽く、
女性やお子さんでも管理しやすいのが魅力。
また、発泡スチロールは保温性も高く、
冬場の飼育にも最適です。
メダカ飼育に必要なものについては、
こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
⒉屋外での最適な水温は?
日本の在来種であるメダカは、
夏の暑さや冬の寒さにも
しっかり適応してくれます。
0℃~40℃までの水温下なら
生存可能だと言われており、
水面に氷が張っても水底でじっとして
暖かくなるのを待ち続けます。
したがって、東北以南であれば
冬の屋外飼育もさほど問題はないでしょう。
保温性の高い発泡スチロールの水槽に入れたり
水槽をビニールシートで覆うなどして
防寒対策を施してあげるとより安心です。
一方、真夏の暑さによる
急激な水温上昇は要注意!
メダカは生存可能な水温の範囲は広いですが、
水温の急な変化は苦手なのです。
メダカ飼育に日光は必要不可欠ですが、
直射日光の当たり過ぎには
十分気を付けなくてはなりません。
⒊水槽の掃除の頻度はどれくらい?
屋外飼育の場合は
メダカに適した環境が自然と作られるので
基本的に水換えを行う必要はありません。
よく屋外のメダカ水槽の水が
緑色になっていることがありますね。
「汚いなぁ・・・」と感じる方も
いらっしゃるかもしれませんが、
実はあの緑色の状態こそが
メダカにとって最適なのです。
緑色の元となっているのは
水中に発生した植物性プランクトンで、
水質を維持するだけでなく
メダカたちの餌にもなってくれるんですよ!
ただし、緑色の水がドロっとしていたり
茶色っぽくなっている状態は
逆に良くありませんので、
様子を見ながら水換えを行って
薄い緑色になるように
調整するようにします。
⒋屋外で飼育する場合の餌のあげ方
先ほどお話したように、
屋外には水中のプランクトンや昆虫など
自然の餌が豊富にあります。
メダカはこれらを見つけて捕食しますが、
かといってまったく餌を与えなくても
大丈夫というわけではありません。
それでも、足りない分を補う程度なので
屋内飼育よりは少ない量で十分です。
食べ残しは水質を悪化させる原因になるので、
毎日観察しながら量を調整してみてください。
⒌水槽に入れるメダカの数は?
こちらも先ほどお話したように、
水槽に入れるメダカの数は
「水1リットルに対してメダカ1匹」が
目安となります。
出典:https://www.shopping-charm.jp/
たとえば、こちらのトロ舟だと
水量40リットルなので、
底砂を敷くことを考えても
30匹くらいは飼育が可能です。
様々な種類のメダカを飼育したい方や
繁殖を考えている方は、
屋外飼育が向いているかもしれませんね。
⒍水槽の置き場所はどこがいい?
屋外飼育は天候の影響を受けやすいだけでなく
鳥などの外敵に狙われる可能性もあります。
水槽の置き場所は
メダカの安全を第一に考慮して
以下のような場所を選びましょう。
- 日当たりの良い場所
→直射日光の当たり過ぎには注意! - 安定している場所
→不安定な場所では水槽が倒れてしまう。 - 雨水が入らない場所
→増水するとメダカが流されてしまう。 - 外敵に狙われにくい場所
→必要に応じて柵などで対策を!
また、エアコンの室外機の近くに
水槽を置くのも避けましょう。
室外機が発する熱によって
水温が上昇する恐れがあります。
⒎おすすめの水草は?
水槽を横から見る屋内飼育とは異なり
屋外飼育では上から覗き込むことになるので、
水面に浮かぶ水草がおすすめです。
- ホテイアオイ
- アマゾンフロッグピット
こちらはメダカ飼育の大定番、
ホテイアオイです。
出典:https://www.shopping-charm.jp/
丸みのある葉が可愛らしいですよね。
夏には白や紫色の美しい花を
咲かせてくれますよ。
そして、こちらがアマゾンフロッグピット。
その名前が連想させるように、
カエルがちょこんと乗っかりそうな
可愛らしい葉です。
ホテイアオイも
アマゾンフロッグピットも
繁殖力が非常に旺盛で、
日当たりの良い場所に置くと
どんどん増えてくれます。
なお、おすすめの水草については
こちらの記事でもご紹介しています。
メダカの飼育は屋内と屋外どっちがおすすめなの?
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ここまでのお話で、
屋内で飼育するのと屋外で飼育するのとでは
様々な点で違いがあることが
おわかりいただけたと思います。
では、メダカは
屋内飼育と屋外飼育、
どちらが良いのでしょうか。
・・・結論から申し上げますと、
「どちらでもOK」です!
屋内・屋外いずれも
メリット・デメリットがありますので、
住宅事情やライフスタイルを考慮したうえで
自分に合った飼育場所を選ぶと良いでしょう。
たとえば、筆者が暮らしているのは
こんな環境です。
(ちなみに北海道の田舎町です。)
- 冬はとにかく寒く、積雪も多い。
→-20℃を下回ることもしばしば。
当然、外の水は底まで凍る。 - 真夏でもあまり気温が上がらない。
→スッキリしない天気の日も多く、
十分な日照時間の確保が難しい。 - 近所に猫を外飼いしている家がある。
→メダカたちが狙われるかも・・・?
したがって、筆者の場合は
気候や外敵の影響を受けにくい屋内で
ヒーターやライトなどを適宜利用して
飼育するのがベスト、となるわけです。
皆さんも、様々な側面から
メダカに適した飼育場所を
考えてみてくださいね!
まとめ
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今回の記事では、
メダカの屋内飼育と屋外飼育の違いを
育て方や管理方法などの様々な観点から
徹底比較してみました。
実際のところ、
「メダカは屋外で飼育したほうが
元気に育つ」という説があります。
これは、屋外のほうが自然の環境に近いことや
プランクトンなどの栄養豊富な餌が
豊富にあることが理由なのだそうです。
かといって、
屋外飼育はすべての方に
おすすめできるわけではありません。
留守がちな家庭では、
突然の悪天候や外敵の襲来を対処できず
メダカが被害を受けることもしばしばです。
したがって、メダカの飼育場所は
住宅事情やライフスタイルを考慮したうえで
ご自分にもっとも合った場所を選ぶのが
いちばんだと言えるでしょう。
屋内飼育は揃えるものも多く
掃除の手間もかかりますが、
外敵に狙われることもありませんし
水温の管理も屋外に比べて簡単です。
可愛いメダカたちを守れるのは、
飼い主であるあなただけ。
メダカが安心してのびのびと暮らせる
安全な飼育場所を選んであげてくださいね!