プラティの特徴といえば
ぷっくりとした丸いフォルムと
ビビッドな体色ですが、
産まれた直後の稚魚はみんな
メダカのような素朴な姿をしています。
そんな稚魚たちを見ていると、
どの子も親魚のように立派に
成長してほしいと思うものですよね。
実は、プラティの
将来的な体格や美しさを左右するのは
“稚魚期の栄養状態”だと言われています。
つまり、綺麗なプラティに育つかどうかは
飼い主さんの餌の与え方次第なのです。
そこで今回の記事では、
稚魚期のプラティへの
餌やりの方法について
詳しく解説していきたいと思います。
餌を与え始める時期や
適切な餌の量や回数、大きさなどを
一緒に学んでいきましょう!
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プラティの稚魚に餌はいつからあげていいの?
プラティの稚魚は卵ではなく
親魚のお腹から直接産まれてくるのは
皆さんもご存知だと思います。
卵から産まれてくる魚の稚魚は
お腹に「ヨークサック」と呼ばれる
栄養が詰まった袋を持っており、
孵化してから数日間は
この袋の栄養を消費して過ごすため
餌やりは不要です。
しかし、プラティの稚魚は
親魚のお腹の中にいる間に
袋の栄養をほぼ使い切っているので、
産まれたその日から
餌を与えてやらなくてはなりません。
中には産まれた直後から積極的に
餌を求めて泳ぎ回る稚魚もいます。
繁殖に挑戦する際は、
稚魚が空腹に困ることがないように
あらかじめ稚魚用の餌を
用意しておくようにしましょう。
プラティの稚魚の餌について知っておきたい3つのポイント
続いて、プラティの稚魚への餌の与え方を
次の3つのポイントから
解説していきたいと思います。
- 大きさ
- 回数・量
- 種類
では、それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.大きさ
プラティの稚魚は
他の魚種に比べて体が大きいため
初期試料の選択肢は広いのですが、
餌の粒が大きすぎると
食べることができなかったり、
一度口に含んでもうまく飲み込めず
吐き出してしまうことがあります。
稚魚に与える餌は
小さな口でもしっかり食べられるように
なるべく粒の細かいものを選び、
与える際は餌がきちんと口に入っているかを
よく観察するようにしましょう。
もし食べにくそうにしている場合は
指先で粒を揉んで潰してから
与えてみてください。
2.回数・量
稚魚期は成長のために
たくさんの栄養分を
摂取する必要がありますが、
産まれた直後の稚魚は
まだ内臓が十分に発達しておらず
一度にたくさん食べられないので、
できれば1日分の餌を複数回に分けて
こまめに与えてあげましょう。
1回の給餌量は
1~2分で食べきれる量を目安にし、
与え過ぎには注意してくださいね。
3.餌の種類
稚魚期の栄養状態は
将来的な体格や体色の美しさに
大きく影響するので、
この時期はできるだけ栄養価の高い餌を
与えてあげましょう。
稚魚用の人工飼料でも構いませんが、
おすすめは”ブラインシュリンプ”です。
ブラインシュリンプは小型甲殻類の一種で、
高栄養で消化吸収にも優れていることから
熱帯魚の稚魚の初期試料として
広く用いられています。
ただ、ブラインシュリンプは通常
卵の状態で販売されており、
孵化させて殻を取り除いてから
与える必要があるため、
「良い餌なのはわかるけど面倒・・・」
という飼い主さんも少なくありません。
そんな時はこちらの商品を
使ってみると良いでしょう。
出典:https://www.shopping-charm.jp
日本動物薬品のブラインシュリンプは
卵から黄身の部分だけを取り出してあるので
殻向きなどの手間は一切不要。
そのまま稚魚に与えることができますよ!
プラティの稚魚は隔離しないと死ぬの?
出典:https://www.otsuka-nettaigyo.com
先ほども触れたように
プラティの稚魚は卵からではなく
親魚のお腹から直接産まれてくるため、
他の魚種のように
”卵を親魚に食べられてしまう”という
心配はありません。
とはいえ、生後間もない稚魚の
体長はたったの5mmほど。
親魚や他の混泳魚たちと一緒にしておくと
餌だと思われて捕食されたり
体をつつかれたりして
多くの稚魚が死んでしまいます。
確実に数を増やしたいという時は、
稚魚がある程度の大きさに成長するまで
専用のケースに隔離して育てましょう。
隔離期間の目安としては
生後1ヶ月~1ヶ月半、
体長約1.5~2cmくらいまでに育てば
成魚に食べられることはなくなります。
稚魚の隔離方法については
こちらの記事で詳しく解説していますので
ぜひ参考にしてみてくださいね。
飼育スペースなどの関係で
隔離して育てるのが難しい場合は、
水槽内に水草を多めに入れましょう。
成魚に襲われそうになった稚魚は、
こちらの動画のように
水草の隙間に隠れて身を守るのです。
プラティの稚魚の育て方の注意点は?
どんな生き物でもそうですが、
産まれたばかりの赤ちゃんの体は
とてもデリケート。
プラティも稚魚期は病気になりやすいので、
予防のために水温は少し高めの
27℃前後を保つようにします。
成魚より水質の変化に弱いので、
水換えは極力避けましょう。
餌の食べ残しや排泄物などは
スポイトを使ってこまめに取り除き、
汚れがどうしても気になる時は
全体の1/5程度の換水にしてください。
また、稚魚はまだ体が小さいうえに
泳ぎもあまり上手くありません。
水槽内に強い水流があると
流れにのまれて体力を消耗し
弱ってしまいますので、
フィルターやエアーポンプの水流は
できるだけ抑えるようにしましょう。
稚魚の育成方法については
こちらの記事でも解説していますので、
ぜひ併せてご覧ください。
まとめ
今回の記事では、
プラティの稚魚への餌の与え方を
詳しく解説してまいりました。
稚魚期は体を大きくするために
たくさんの栄養が必要になりますが、
一度にたくさんの量は食べられないので
”栄養価の高い餌を少量ずつこまめに”
与えるのがポイントです。
稚魚たちの食べる様子を
毎日よく観察していれば、
次第にベストな量や回数が
わかってくるでしょう。
どの子も美しく立派なプラティに
成長すると良いですね!
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