孵化直後のメダカの稚魚はとても小さく、
肉眼で確認するのも難しいほど。
針の先ほどの大きさしかないことから
「針子」とも呼ばれています。
あまりにも小さいので、
初めて稚魚を育てる方は
「一体どんな餌を
与えたら良いんだろう・・・?」
なんて思ってしまうかもしれませんね。
与えるタイミングや回数についても
迷うところではないでしょうか。
そこで今回の記事では、
メダカの稚魚への餌の与え方や
困った時の対処法などを
詳しく解説していきたいと思います!
メダカの稚魚の餌はどうする?詳しくご紹介!
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メダカの稚魚を育てるうえで、
給餌はもっとも重要です。
「無事に一人前のメダカになれるかどうかは
餌の与え方次第」といっても
過言ではないかもしれません。
では、小さな稚魚たちは
どんな餌をどれくらい食べるのでしょうか。
まず最初に、餌の種類や与える量など
給餌の基本的なところから
おさえていきましょう!
⒈餌の種類
メダカの稚魚のお腹には、
「ヨークサック」と呼ばれる
栄養の袋が付いています。
孵化した直後の稚魚は
この袋の中の栄養を消費するため、
餌をあげる必要はありません。
給餌を開始するのは、
稚魚が自力で餌を探し始める
孵化後3日目あたりから。
飼育初心者さんは、
こちらのような稚魚用の乾燥餌を
与えることをおすすめします。
出典:https://www.kyorin-net.co.jp/index.html
成魚用の餌を細かくすり潰して与えている
飼育者さんも多くいますが、
初心者さんは避けておいたほうがベター。
稚魚の口に入るサイズにまで潰すのは
それなりの時間と労力が必要です。
また、餌の粒が大きすぎると
稚魚は食べることができず、
最悪の場合は餓死してしまうことも・・・。
その点、市販の稚魚用の餌なら
最初から粉末状になっているので、
手間もかからず安心して与えられますよ!
⒉1回に与える餌の量
メダカの稚魚は成長するために
多くの栄養を必要としていますが、
消化器官がまだ未熟なため
1度に大量の餌を食べることはできません。
1回の給餌で与える量は、
1~2分で食べきれるくらいの量を
目安にしましょう。
餌の食べ残しは水質悪化の原因となり、
稚魚にダメージを与えてしまいます。
こちらの記事でも解説していますが、
食べ残しは稚魚の天敵・ボウフラの
餌でもあるのです。
とはいえ、餌の量が少なすぎても
発育不良になってしまうため、
最初は「少し多めの量を与えておいて
残った分はスポイトなどで取り除く」
という方法がもっとも無難でしょう。
日頃からよく観察しておくと、
適量がわかってくるはずですよ!
⒊1日の餌の回数
1度に食べられる量が少ないぶん、
与える回数を多くするのが給餌のコツ。
餌が不足するとすぐに弱ってしまうので、
常にお腹を満たしてあげるようにします。
理想は1日に3回~5回。
ライフスタイルの関係上
こまめな給餌が難しいという方は、
稚魚の餌となるプランクトンが豊富な
グリーンウォーター(青水)での
飼育がおすすめです。
グリーンウォーターの作り方は
こちらの記事でご紹介しています。
⒋餌の与え方
稚魚に餌を与える際は、
指や綿棒などの先端に餌をくっつけて
水面にパラパラと落とすようにします。
これを稚魚の数や食べる量に合わせて
数回行いましょう。
餌を広げる場所を少しずつ変えてやると、
すべての稚魚に満遍なく餌がいきわたります。
こちらの動画で紹介されている
餌やりを参考にしていただくと
とてもわかりやすいですよ!
⒌餌をあげる時間はいつ?
餌を与えるのは、
動きが活発になる昼間の時間帯を
選ぶようにしてください。
活動量の少ない夜に餌を与えると
消化不良を起こす場合があるので、
遅くとも夕方17時頃までには
1日の給餌を済ませておくと良いですね。
やむを得ず夜間に餌を与える場合は、
給餌後2時間程度は照明をつけて
明るくしておきましょう。
メダカの稚魚が餌を食べない場合はどうすればいい?
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稚魚に餌をあげているのに
なかなか食べてくれない・・・!
そんな時は、以下の3つのことを
見直してみてください。
- 孵化直後の稚魚ではないか?
- 稚魚の口に入るサイズの餌を
与えているか? - 水温は適切か?
まず、孵化したばかりの稚魚は
お腹に蓄えた栄養を摂取しているため、
餌を与えても食べません。
孵化後3日目あたりからは
自力で餌を探し求めるようになりますが、
体長わずか4~5mmの稚魚の口に入るのは
人間から見れば”粉”レベルの
ごく小さな餌だけです。
稚魚の様子を観察してみて、
うまく餌を食べられていないようならば
餌の粒の大きさを見直してみてください。
また、水温が低すぎる場合にも、
稚魚は餌を食べられなくなります。
稚魚の成長に最適な水温は25℃前後。
このまま低水温の状態が続くと
餌不足で発育不良を起こしたり
餓死してしまうこともあるので、
あたたかい場所に水槽を移動するか
水槽用ヒーターで加温して、
適温を維持するようにしましょう。
メダカの稚魚の餌の食べ残しはどう対処する?
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餌の食べ残しをそのままにしておくと
水がどんどん汚れてしまいますが、
水換えは極力控えたほうが無難です。
というのも、
稚魚は非常にデリケートなので、
水換えによって水質が変化すると
ショックを起こすことがあるのです。
また、水換え作業時に起こる水流も、
稚魚にとってはストレスになります。
時間が経って水底に沈んだ食べ残しは、
ピペットや網などを使って
取り除くと良いでしょう。
出典:https://www.shopping-charm.jp/
掃除する際は、
誤って稚魚を吸い込んだり
傷つけたりしないように
くれぐれも注意してくださいね!
また、作業は静かにそっと行い、
強い水流を作らないようにしましょう。
水流のことについては
こちらの記事で詳しく解説しています。
メダカの稚魚の餌!100均のものでもOK?
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最近では、
皆さんにもお馴染みの”100均”でも
メダカの餌が販売されています。
店舗によると思いますが、
種類もこんなに豊富なんですよ。
粒の大きな餌を細かくするための
すり鉢も100均で揃えられます。
出典:http://medakacom.seesaa.net/
ただし、100均の餌は
価格が安いぶん栄養価が高くないので、
成長のために多くの栄養を必要とする
稚魚には不向きかもしれません。
インターネット上では、
「稚魚に与えても食べない」などの
コメントも散見されます。
せっかく安く購入できても、
食べてもらえないのでは
意味がありませんよね。
立派なメダカに育て上げるには、
コスパよりも栄養面を重視することを
おすすめします!
メダカの稚魚の餌!旅行に行く場合はどうすればいいの?
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メダカの成魚は、
2~3日餌を与えなくても
水中のプランクトンなどを食べて
生き延びることができます。
しかし、稚魚の場合は
餌を与えずにいると
すぐに弱って死んでしまいます。
したがって、
稚魚の飼育中に数日家をあけるのは
極力控えたほうが良いでしょう。
ただ、メダカの産卵期といえば
人間にとっては行楽シーズン。
ご家族揃って旅行に出掛けたりして、
餌やりが困難になることもありますよね。
そんな時は、
観賞魚用の「オートフィーダー」を
利用してみると良いかもしれません。
出典:https://www.shopping-charm.jp/
オートフィーダーを水槽のふちに設置して
日付と時間を設定をしておけば、
決められた日時に給餌を行ってくれます。
写真は『エーハイム』のものですが、
こちらは1日4回×2日分の
給餌設定が可能だそうですよ。
ただし、やはり機械ということで
故障などの思わぬトラブルが
発生する可能性もあります。
また、人間が給餌する際のように
まんべんなく餌をばらまくわけではないので、
餌にありつけずに弱ってしまう個体も
出てくるかもしれません。
とても便利な機械ではありますが、
あくまでも自己責任で
使用するようにしてくださいね!
まとめ
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今回の記事では、
メダカの稚魚への餌やりについて
基本的なことから困った時の対処法まで
詳しくご紹介してまいりました。
メダカの稚魚の死因のうち
もっとも多いのは「餓死」。
餌がうまく口に入らなかったり
低水温下で食べられなかったりで
栄養が不十分な状態が続くと、
発育不良を起こして
死んでしまうのだそうです。
繰り返しますが、
稚魚が一人前のメダカになれるかは
飼育者さんの餌の与え方次第といっても
過言ではありません。
今回の記事を参考に
しっかりと給餌を行って、
立派なメダカに育て上げてくださいね!
稚魚の育て方については
こちらの記事でも詳しく解説していますので、
ぜひ併せてご覧ください。