メダカの卵が孵化しない3つの理由と対策方法をご紹介!

メダカのオスとメスを
一緒に飼育しているご家庭では、
春~初秋のにかけての暖かい時期に
メスが卵を産むこともあると思います。

しかし、飼育者さんの中には、
「稚魚の誕生を楽しみに待っているのに
なかなか孵化してくれない・・・」という
お悩みに直面する方も少なくないようです。

卵を産むのに孵化しないのは、
一体なぜなのでしょうか?

大切に育てているメダカが
せっかく産んだ卵ですから、
できる限り孵化させてあげたいですよね。

そこで今回の記事では、
メダカの卵が孵化しない理由と
孵化しない時の対策方法について
解説していきたいと思います。

うまく孵化させられずに
困っている方は必見です!

メダカの卵が孵化しない3つの理由とは?

メダカの産んだ卵が
何日経っても孵化しない・・・。

そんな時に考えていただきたいのは
次の3つの点です。

  1. 水温が適切でない
  2. 日照時間が足りていない
  3. 卵自体に問題がある

卵が孵化しないのは、
この3つのうちのどれかに
該当するケースがほとんどです。

思い当たるところはありそうでしょうか?

では、この3つの理由について
それぞれ詳しく説明していきます。

1.水温が適切でない

メダカは4~5月になると産卵を始めますが、
この時期に産まれた卵は
孵化させにくい傾向があります。

というのも、メダカの卵の成長は
水温に影響される部分が大きく、
低すぎても高すぎても育たないのです。

メダカの卵が成長可能な水温の
最低ラインは16℃とされていますが、
4~5月だと地域によっては
これを下回るところもあります。

東京の4月の平均最高気温は19℃、
最低気温は10℃です。

屋外で飼育している場合には、
発育不良で死んでしまう卵が出ても
おかしくないですね・・・。

なお、メダカの卵が順調に成長するのに
最適な水温は24~26℃です。

元気な赤ちゃんメダカを誕生させたいなら、
この適温をしっかりキープしましょう。

2.日照時間が足りていない

春を迎えて暖かくなるのと同時に、
日照時間も長くなりますね。

メダカの成魚は、これによって
繁殖活動のスイッチが入ります。

明るい時間が長くなったことで
「卵を産んでも大丈夫な季節だな」と
認識するのです。

これは成魚だけでなく、
卵の中にいる赤ちゃんメダカも同じです。

もし薄暗い日陰などに卵を置いているなら、
赤ちゃんメダカは今が冬だと思い込んで
出てこないのかもしれませんよ。

寒い冬に生まれても、
生きていくのは難しいですからね。

日当たりの良い場所に置いたり、
ライトを使って光を当てるなどして
「生まれてきても大丈夫だよ!」
教えてあげましょう。

3.卵自体に問題がある

水温や日照時間が適切であるにもかかわらず
何日経っても卵が孵化しない場合には、
卵そのものに問題がある可能性が高いです。

卵をよくよく見てください。

次のような特徴はありませんか?

  • 色が白く濁っている
  • 表面が白いモヤモヤで覆われている
  • 指で押すと潰れてしまう

卵が白っぽい色をしているのは、
無精卵か死卵のどちらかです。

いずれの場合も、残念ながら
孵化することはありません。

無精卵や死卵には抵抗力がないため、
やがて水中にいるカビ菌の餌食となります。

白いモヤモヤに覆われているのは、
カビにやられた卵です。

これをそのままにしておくと、
順調に育っている他の卵まで
カビで台無しになることもありますので、
見つけ次第すみやかに取り除いてください。

⇒メダカの卵の成長!うまく孵化させるためのポイントとは?

有精卵と無精卵の見分け方は、
こちらの記事も参考にしてみてください!

メダカの卵を孵化させるための対策方法は?

さて、ここからは、
孵化がうまくいかずにお悩みの方に
ぜひ取り組んでいただきたいこと
ご紹介したいと思います。

適切な水温を維持することと
日照時間を確保することの重要性は
先ほどのお話でご理解いただけましたね。

この他に気を付けていただきたいのは
次の2点です。

  • 卵の管理方法
  • 水質をきれいに保つ

では、具体的にどんなことをすれば良いのか
詳しく説明していきます。

1.産卵した卵は別容器に入れる

卵は親メダカと一緒にしておかず、
別の容器に入れて飼育するようにします。

そもそもメダカには、オスにもメスにも
「子育てをする」という概念がありません。

そのため、卵を外敵から守ったり
孵化した稚魚の世話をしたりはしないのです。

それどころか、卵をエサだと勘違いして
食べてしまうメダカもいるほどです。

卵を食べられてしまったら
孵化どころではありませんので、
メダカが産卵を終えたら
なるべく早いうちに採卵しましょう。

⇒メダカの卵の取り方!うまく採取するための3つのコツとは?

初めて採卵に挑戦する方は、
こちらの記事を参考にしてみてください!

2.卵同士がくっついている場合は優しくほぐす

メダカの卵の表面には、
付着糸と呼ばれる
粘着性の糸がついています。

この糸が絡み合うことで、
卵同士はお互いにくっついて
ひとつの塊のようになっています。

少し面倒かもしれませんが、
これは一つ一つにバラしておきましょう。

付着糸をつけたままにしておくと、
卵の塊の中にに1個でも無精卵があったり
成長途中で死んだ卵が出た場合、
他の卵にもカビ菌が伝染してしまいます。

そうなると、卵は一気に全滅です。

付着糸は、手に卵をのせて
指先でコロコロと転がすと
次第にはずれていきます。

この時に潰れてしまうのは
無精卵だと考えて良いでしょう。

付着糸の取り外しは、
有精卵と無精卵との
選別作業でもあるのです。

3.毎日水換えをする

卵の入った容器の水は、
できるだけこまめに交換しましょう。

水が汚れてくると、
カビが発生しやすくなります。

特に真夏など水温が上がる時期は
水質が悪化するのも早いので、
毎日水換えを行うのがベストです。

また、容器に入れる水は
カビ対策として水道水を使用します。

水道水に含まれるカルキが
カビの繁殖を防いでくれますよ。

⇒メダカの卵がカビてしまう3つの原因!対策方法はある?

卵のカビ対策については
こちらの記事も参考にしてみてください!

4.ゴミをこまめにとる

水に浮いている小さなゴミは
スポイトなどを使って取り除きましょう。

卵にゴミがついてしまうと
赤ちゃんメダカが孵化する時に
卵膜を破れず苦しい思いをするのだそうです。

また、水が汚れてくると
カビも発生しやすくなるので、
水は常にキレイな状態を保つように
心掛けていてくださいね。

メダカの卵が孵化するのに必要な日数はどれくらい?

メダカの卵は、産卵から10日ほどで
孵化すると言われています。

これを目安に孵化を待っている方も
多いのではないでしょうか。

この説には水温が大きく関係しており、
卵の中の稚魚が孵化できるほど成長するには
「水温×日数=250℃」必要とされています。

  • 水温25℃で卵を飼育した場合
    250℃÷25℃=10日

卵の中の稚魚が成長するのに
必要な日数は約10日間。

また、先ほどお話したように、
メダカの卵がうまく成長するのに
最適な水温は24~26℃とされています。

つまり10日ほどで孵化するというのは、
「卵にとって最適な水温下で飼育した場合」
ということになるわけですね。

これよりも低い水温で飼育した場合は
卵の成長速度がゆっくりになるため、
孵化するタイミングも当然遅くなります。

先ほどの計算式でいくと、
水温20℃で卵を飼育した場合の
孵化までの日数は12.5日です。

春先など水温が低い時期には、
2週間近くかかることもあります。

多少日数がかかっている場合も、
卵の中で稚魚が動く様子が
確認できていれば大丈夫ですよ。

もう少し観察しながら、
気長に待ってみましょう。

まとめ

メダカは他の魚に比べて扱いが簡単で、
初心者でも飼育しやすいと言われています。

とはいえ、適切な環境下で飼育しなければ
やはり何らかの問題が出てくるものです。

それは成魚だけでなく、卵も同じです。

卵が孵化しない場合には
次のことを確認してみましょう。

  • 水温は適切か?
  • 日照時間は十分か?
  • 水は清潔に保たれているか?
  • 卵の管理方法は正しいか?

これらがすべてできていれば、
卵自体に問題がない限りは
かなりの高確率で
孵化が成功するはずです。

今までなかなか孵化できなかった方は
飼育環境を見直してみてくださいね!


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