メダカは繁殖力が旺盛な魚。
「放っておいてもどんどん増える」
なんて話を耳にしたことがある方も
多いのではないかと思います。
メダカが卵から産まれるのは
皆さんもご存知ですよね。
では、メダカは実際どれくらい
産卵を行うものなのでしょうか。
そこで今回の記事では、
メダカが産卵する回数や
卵を産みやすくなる条件について
解説したいと思います。
ご自宅の水槽やビオトープで
繁殖を試みている方は、
ぜひ参考にしてくださいね!
メダカの産卵の回数はどれくらい?
冒頭でも触れたとおり
メダカは繁殖力が旺盛な魚で、
栄養状態が良い個体だと
繁殖期には毎日のように
産卵を行うほどです。
そうでなくても2~3日に1回、
1シーズンにおよそ70回くらいは
卵を産んでいるといいます。
メダカは1回の産卵で
およそ10個前後の卵を産むので、
コンスタントに産卵が行われれば
1シーズンのうちに数百匹の
大家族を作ることも
夢ではないかもしれません(笑)
メダカの産卵の回数を増やすために整えたい3つの条件とは?
産卵を促す環境を整えることで、
メダカはより多くの卵を
産んでくれるようになるでしょう。
環境づくりをする際に
注目していただきたいのは
以下の3つです。
- 日照時間
- 水温
- オスとメスの比率
では、それぞれ内容を
詳しく解説していきますね!
⒈日照時間を保つ
メダカの産卵期は春~秋。
日照時間が13時間以上になると
盛んに繁殖行動が行われるようになります。
多くの生物には
日照時間の変化に応じて様々な反応を示す
「光周性」と呼ばれる習性があり、
メダカの場合は
日照時間が長くなることによって
繁殖行動のスイッチが入るのです。
産卵を促したい時は、
この習性を利用すると良いでしょう。
水槽用ライトの光を当てるなどして
人為的に明るい時間を作ってやると、
季節を問わず繁殖活動が行われます。
⒉水温を保つ
産卵には日照時間だけでなく
水温も大きく関係しています。
通常、メダカは
水温18℃を超える頃から繁殖行動を始め、
20℃前後で卵を産むようになります。
日照時間が長くなる時期と
ちょうど一致していますね。
もっとも繁殖行動が盛んになるのは
水温25℃~28℃。
産卵を促したい場合は、
日照時間の調整を行うのと同時に
水槽用のヒーターを使うなどして
水温を高い状態に保つようにします。
⒊オスとメスの比率を整える
いくら産卵に適した環境を整えても、
オスとメスの相性が良くなければ
繁殖活動は行われません。
そこは私たち人間と同じで、
メダカにも”好みのタイプ”があるのです。
メダカ社会において、
産卵の主導権を握るのはメス。
気に入らないオスからの求愛は、
嫌がって逃げてしまいます。
つまり、卵を産ませたいのなら、
メスが気にいるようなオスを
用意してあげる必要があるのです。
とはいえ、
メダカに好みのタイプを
聞くわけにもいきませんから(笑)、
水槽に複数のオスメスを泳がせて
自然にカップルができるのを待ちましょう。
最低でも5~6匹はいると良いですね。
より多くの卵を産ませたい場合は、
「オス1:メス2」の比率がおすすめです。
「オスメスの見分け方が
イマイチわからない・・・」という方は、
こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
メダカの産卵におすすめの水草の種類はあるの?
メダカは卵を外敵から隠すために、
水草の陰に産卵する習性があります。
メダカに確実に卵を産ませたい場合は、
産卵床として水草を入れてあげましょう。
中でもおすすめなのは「ホテイアオイ」です。
出典:https://www.shopping-charm.jp/
モジャモジャとしたヒゲ状の根は、
古くから自然の産卵床として
重宝されています。
太くしっかりとしているので、
メダカも卵を産み付けやすいようです。
卵が付いたのが確認できたら株ごと採卵して、
別容器で育ててあげると良いでしょう。
こちらの記事では、
メダカ水槽におすすめの水草を
飼育場所別にご紹介しています。
メダカが産卵する時間は決まっている?
メダカが産卵する時間は
だいたい決まっており、
早朝~遅くとも午前中には
卵を産み終えています。
この傾向は、多少の例外はあるものの
多くの個体に共通しているといいます。
では、メダカたちは
なぜ朝のうちに卵を産むのでしょうか。
それは、この時間帯が
もっとも安全だからです。
体の小さなメダカは、
自然界の中では捕食される側。
産卵という一大事の最中に
狙われてしまうと逃げようがありません。
そこで天敵のカエルや鳥などを含めた
多くの生き物が眠っている早朝のうちに
産卵するようになったのだそうですよ。
メダカの産卵する瞬間を
見たことがないという方は、
いつもよりちょっぴり早起きして
観察してみると良いでしょう。
産卵に立ち会えれば、
採卵も確実に行えます。
採卵方法については、
こちらの記事を参考にしてみてください。
メダカが産卵する兆候はわかる?
繁殖期を迎えると
メスのメダカの体内では
卵が作られるようになり、
お腹がぷっくりと膨らんできます。
また、卵が産まれる直前には
恋するオスとメスの
仲睦まじい様子も見られますよ。
メダカの求愛行動は
オスからメスに対して行われます。
お腹の大きなメスをオスが後ろから追いかけ、
周りをクルクルと回ってアピールします。
この時、オスは興奮して
腹ビレが黒くなっています。
オスの求愛をメスが受け入れると、
いよいよ交尾行動です。
オスはメスに寄り添うようにして泳ぎ、
尻ビレでぎゅっとメスを抱き寄せます。
この後、メスのお腹に
小さな白い粒がついていたら、
それが卵です!
この一連の流れは、
動画でご覧いただくと
よりわかりやすいでしょう。
わずか1分という短い時間ですが、
メダカたちの懸命さが伝わってきますよね。
命の誕生の瞬間というのは、
やはり素晴らしいものです。
メダカは冬には産卵しないって本当?
メダカは水温の低下とともに動きが鈍くなり、
15℃を下回ると冬眠状態に入ります。
冬眠中のメダカは餌もほとんど食べず、
水底でじっとしているだけ。
こうなると、
卵を産むどころではありません。
しかし、先ほどお話したように
ヒーターやライトを利用して
産卵に適した水温と日照時間を
人為的に作り出すことで、
一年を通して卵を産ませることが
可能となります。
ただ、一年中産卵させていると
メダカが短命になるという説もあるようです。
産卵はものすごいエネルギーを
消費する行為ですから、
無理もないのかもしれませんね。
メダカのことを思うなら、
冬の間はゆっくりと
休ませてあげるのが良いでしょう。
まとめ
今回の記事では、
メダカが産卵する回数や
卵を産みやすくなる条件について
解説してまいりました。
メダカの産卵には、
水温と日照時間が大きく関係しています。
より多くの卵を産んでもらいたい時は
水温と日照時間を適切に保って
繁殖活動のスイッチを入れてあげましょう。
もし産卵する気配が見られない場合は、
こちらの記事を参考に
原因を考えてみてくださいね!